2023年9月28日

自治体キャラバン 自治体へ社会保障拡充の訴えを

(愛知保険医新聞2023年9月25日号)

毎年、秋恒例の愛知自治体キャラバン要請行動が今年も10月17日(火)から20日(金)にわたって行われる。この行動は今年44回目で、愛知県保険医協会も加盟する愛知県社会保障推進協議会などでつくる実行委員会が主催して、県内全ての市町村を訪問し、医療・福祉・介護などの社会保障の拡充をめざし、しかるべき要請と、国や県への意見書の提出を求めるものである。愛知県・名古屋市は別日程で、それぞれ11月7日(火)、9日(木)に行われる。
この長年にわたる継続的な取り組みにより様々な社会保障制度の充実に貢献してきた。とりわけ子ども医療費―窓口負担無料制度の拡充、任意予防接種助成、国保料の減免制度の拡充、などが上げられる。
この間、県内の子ども医療費助成制度については、自己負担・所得制限無く、対象年齢を「18歳年度末」までとする市町村が、通院で30市町村(56%)、入院では51市町村(94%)にまで拡大している(予定も含む)。また、任意予防接種費用助成制度も帯状疱疹ワクチン助成では、昨年7市町村の実施にとどまっていたものが、今年から33市町村(61%)が実施(予定を含む)するなど大きな前進がみられる。
しかしながら今日本の状況をみるに、コロナ禍で打撃を受けた県民の暮らしは、昨今の異常な物価高もあり、貧困と格差はさらに増大している。また長期に渡る社会保障抑制政策のもと、国民生活、医療、福祉、介護など深刻な危機を招いている。さらにマイナンバーカードの事実上の強制につながる「健康保険症の廃止」は、国民の不安をさらに高めている。
こうした状況の中で行われる今年のキャラバン要請行動は、「福祉医療制度〈子ども・障害者・母(父)子・高齢者の各医療費助成制度〉の存続・拡充」をはじめ、「国民健康保険や介護保険制度改善」、「子育て支援」、「福祉医療制度や予防接種助成、健診・検診制度の充実」などを重点項目として懇談、要請する予定である。
この行動に地域医療を支える医師・歯科医師の参加は要請を行う上で力となり、また他団体のキャラバン参加者を勇気づけるものとなる。ぜひ保険医協会の自治体キャラバン担当事務局と連絡をとっていただいて、先生方の積極的な参加をお願いするものである。

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