2023年9月7日

保険医年金 未来に備え、自分にあった「つみたて」を

(愛知保険医新聞2023年9月5日号)

協会の共済3本柱(保険医年金・休業保障・大型生命保険)の一つ、保険医年金の普及期間が始まった。
私たち開業医には定年がないので、元気なうちは働き続けることができるが、老後を考えると公的年金だけでは不安が募る。医院経営、子育て、後継者の育成も大変だ。
政府・自民党は誰もが安心して老後を迎えるための公的年金の拡充という責任を放棄し、「貯蓄から投資へ」「一億総株主化」をすすめようとしている。NISA制度の拡充・恒久化やiDeCoなどを起爆剤に各種「つみたて」制度の宣伝を強め、自助努力での資産形成を迫っている。しかし、株式や投資信託はあくまで投資であり元本保証型の商品ではないので、社会・金融情勢によって変動し、受け取り時に元金を下回る可能性もある。「投資は一日にしてならず」で、うまい話にのらないでお金を守りながら育てることが重要だ。お金を育てるキーワードは「長期」「積立」「分散」といわれる。そこで、資産運用や「つみたて」を始めてみたいと思っているが時間をかけられない、一喜一憂したくないという医師・歯科医師には、ローリスクで安定していながら予定利率1.202%(2023年9月1日現在)の保険医年金をおすすめしたい。
保険医年金は保団連・協会会員のための私的年金制度で、発足以来55年を経て加入者数5万1千人、積立総額は1兆3千億円を超えている。運営にあたっては、制度の安定を第一としており、制度発足以来積立金(給付金)を削減したことはない。生命保険会社が決めた予定利率が最低保障され、受託会社の決算状況により配当が上乗せされることもある。表面上の利率が高い外貨建て商品と異なり、円建てで為替リスクがないこと、国内の生命保険会社6社に委託しているのでリスク分散になっているのも安心材料だ。
iDeCoは元本確保型商品もあるが、原則60歳までは受け取ることができない。医院を経営する上で避けられない設備の更新や子どもの教育資金など、資金需要に柔軟に応えられるのが保険医年金だ。
掛金は月払と一時払があり、増口、掛金の中断・再開が可能で、自分にあった「つみたて」を無理なく続けることができる。また、愛知県保険医協会ではスタッフ向けの積立制度「ハッピーライフ」もある。
「保険医年金」「ハッピーライフ」で将来・老後に備えた資産形成をおすすめする。

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