(愛知保険医新聞2022年9月5日号)
「親・知人からの紹介」による保険医年金の加入が増加している。保険医年金の魅力を知る既加入者が、医師・歯科医師になった子どもや知人に勧めるという例だ。医師・歯科医師の諸先輩方は、将来・老後の資産形成の必要性を痛感しているのだ。
国民年金は、月額16590円の保険料を40年掛けて、65歳から月額約65000円の年金を受給する。勤務医時代の厚生年金を足しても、最高でも月額20数万円にしかならない。加入期間などの要件によっては受給額が少なくなり、年金財政悪化による減額も考えられる。もはや公的年金だけでは、豊かな老後を過ごすことができない時代なのだ。
幸い私たち医師・歯科医師は、リタイアの時期を自分で決めることができ、働き続けることができる。しかしそれは元気であってこその話であり、高齢になればリスクは常について回る。
そんな医師・歯科医師に保険医年金はうってつけだ。定期預金の金利が軒並み0.1%を下回るなか、保険医年金は掛金から手数料等を控除した純保険料が年1.140%という利率で運用され、受託生保会社の運用状況によっては配当が上乗せされる。
また、自在性があることも魅力だ。掛け方、受け取り方の双方に自在性があり、月額掛金は1口1万円で、最高30万円まで加入できる。収入の増減に合わせて、掛金の増・減額も可能だ。
リタイアする年齢が決まっていない医師・歯科医師にとっては、受け取り方の自在性も重要だ。加入時に年金受給開始年齢を決める必要がなく、加入後5年経てば何歳からでも年金受給が開始できる。資金需要があれば一時金として受け取ることもできる。
保険医年金は若い先生にこそ入っていただきたい制度だ。長く加入することによって複利運用の恩恵が大きくなるからだ。
保険医協会には入会していても、まだ保険医年金に加入していないという会員には、会員のメリットを最大限いかすためにも、ぜひこの機会に加入を検討いただきたい。また、身近な方にぜひお勧めいただきたい。
50年余にわたって医師・歯科医師の老後を支え続けた保険医年金は、世代を超えて信頼を得ている。「もっと早くから始めていれば良かった」「もう少したくさん掛けていたら良かった」。これが先輩医師・歯科医師の実感のこもった生の声だ。