2018年12月16日

1年の終わりに-変革に繋がる運動すすめた

(愛知保険医新聞2018年12月15日号)

この1年を振り返ると、平和を守り社会保障の充実をめざして一致団結して運動を続けたことは誇るべき成果である。その結果として会員数が前年同期と比べて84人増の9,095人(12月1日現在)と過去最高となった。
安倍内閣による社会保障の削減(自然増約7千億円を5千億円以下に)は、「全世代型社会保障」の名のもとに更なる患者負担増による受診抑制など全世代に痛みを押し付けようとしている。協会では理事会を先頭に社会保障総枠の拡大と患者負担増の中止を中心とする取り組みを強め、九月からは「患者負担を増やさないことを求める請願」署名を始め、目標の五万筆をめざしている。
国会への中央行動は計7回。地元選出の全国会議員に訴え、一定の理解を深め、紹介議員を増やしてきた。「憲法を守り、生かす署名」は全国で3000万署名としてよびかけられ、協会は21,544筆と目標を超過達成し、四月には白衣の街宣行動や記者会見を行い、医療者の責務として戦争反対を訴えた。この紹介議員は39人の地元議員のうち、国民民主党6人、立憲民主党3人、共産党3人、無所属1人の計13人と野党との協力関係が進んだ。
マイナス改定が続く診療報酬の総枠を拡大させる取り組みでは新点数説明会の参加者から「私のひと言」を集め、東海ブロックとして要望書を厚労省に提出した。また、消費税ゼロ税率の適用と10%増税阻止の取り組みでは、自治体病院での「控除対象外消費税」の実態調査を行った。核兵器廃絶をめざす運動、原発ゼロの取り組みも引き続き重要な課題として取り組んだ。
医療問題に限らず、安倍首相の暴走が続いた。自民党総裁選で三選されたがその政治の破綻は各方面にわたり、目に余るものがある。森友・加計問題にみられる国政の私物化疑惑、公文書改ざん・情報隠蔽、原発再稼動、沖縄辺野古の米軍新基地建設を強行等々である。
そうした中、辺野古新基地建設の是非を争点とする沖縄県知事選では、翁長前知事の遺志を継ぎ建設反対を掲げる玉城新知事が誕生し我々も励まされた。全国知事会が日米地位協定の抜本改定を提言するなど、安倍政権が抱える矛盾がますますあらわになっている。
以上のように多くの前進を得た1年であったが、社会保障と平和を守る勢力が多数派となる政治をめざして、市民と野党との共闘を更に強固にして、来年2月の愛知県知事選、7月の参院選を政治革新のチャンスにしようではありませんか。

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