保険請求Q&A(2017年11月25日号)

保険請求Q&A(医科)

【入院中の患者が他の医療機関に受診した場合の投薬の取扱い】
Q.1 入院中の患者が来院したが、投薬することはできるのか。
A.1 投薬することはできる。
 ただし、入院している医療機関が算定している入院料によって保険請求できる範囲が異なるので注意が必要になる。
 従って、入院中の患者が他の医療機関に受診した場合、入院医療機関からの情報提供書を確認する必要がある。(「保険診療の手引」P.1604参照)

Q.2 療養病棟入院基本料を算定する病棟に入院している患者が他の医療機関を受診した場合は1日分しか投薬できないのか。
A.2 1日分を超えて投薬することはできる。
 ただし、保険請求できるのは1日分の薬剤料とそれに係る調剤料のみとされている。このため2日目以降の薬剤料は保険請求せずに入院医療機関との間で合議精算することとされている。(「保険診療の手引」P.1604、1610参照)

Q.3 DPCの病院に入院している患者が他の医療機関に受診した場合、投薬の費用は算定できるのか。
A.3 DPC算定病棟に入院している患者の場合は診察料を含め投薬の費用も全て入院医療機関との合議精算とされている。(「保険診療の手引」P.1604参照)

Q.4 入院中の患者が来院し、投薬するにあたって院外処方せんを交付した。
 処方せん料は請求できるか。
A.4
(1) 一般病棟入院基本料等の投薬の費用を包括していない入院料を算定している患者の場合は通常通り処方せん料を算定することができる。
(2) 療養病棟入院基本料や回復期リハビリテーション病棟入院料など、投薬の費用を包括している入院料を算定している患者の場合は処方せん料を算定することはできない。
(3) DPC算定病棟に入院している患者の場合は診察料を含め保険請求は一切できない。
(「保険診療の手引」P.1604参照)

Q.5 4の場合、処方せん交付にあたって注意すべきことは何か。
A.5 備考欄に(1)入院中の患者である旨、(2)入院医療機関の名称、(3)出来高入院料を算定している患者か否か、を記載することになっている。(「保険診療の手引」P.1610参照)

※入院中の患者の他医療機関受診に関する減点、返戻のお問い合わせが多く寄せられています。入院側、外来側それぞれの請求に影響するため、双方で制度をよく理解していただくことが必要と思われます。
 詳細は「保険診療の手引」P.1601~1611、1625を参照ください。

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