健保だより 医療DX推進体制整備加算-10月から3区分に 医療情報取得加算-12月から1点に統一

 医療DX推進体制整備加算は10月から、医療情報取得加算は12月から点数の改定が行われる。8月20日付けで告示と通知が発出されたので、概説する。

【医療DX推進体制整備加算】
 医療DX推進体制整備加算はマイナ保険証の利用実績によって3区分とされ、10月からの適用とされた。
 施設基準にはマイナ保険証利用率の実績が設定され、下表の通り10月~12月における利用率と、2025年1月以降の利用率が示された。2025年4月以降の利用率は、年内をめどに検討される。
 マイナ保険証の利用率は、毎月支払基金から報告されるものが当該基準を満たしていればよく、すでに施設基準を届け出ている医療機関は届出の出し直しを行う必要はない。
 すでに施設基準を届け出た医療機関で、マイナ保険証利用率の要件が基準に満たない場合は10月以降加算が算定できないが、この点については疑義解釈が示される予定。

<マイナ保険証利用率について>
利用率は(1)又は(2)の通り算出される。
(1)利用率は、加算を算定する月の3月前の「レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」を用いるが、3月前の「レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」に代えて、その前月又は前々月の「レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることができる。
(例) 2024年10月に加算を算定する場合、マイナ保険証利用率は7月実績を用いるが、5月又は6月実績を用いることもできる。
レセプト件数ベースマイナ保険証利用率とは
→同月におけるマイナ保険証利用者数を同月の患者数で除した割合(支払基金から報告される数値)

(2)2024年10月~2025年1月は、加算を算定する月の2月前の「オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることもできる。また、2月前の「オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」に代えて、その前月又は前々月の「オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることができる。
(例) 2024年10月に加算を算定する場合、マイナ保険証利用率は8月実績を用いるが、6月又は7月実績を用いることもできる。

オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率とは
→同月におけるマイナ保険証による資格確認件数を同月のオンライン資格確認等システムの利用件数で除した割合(支払基金から報告される数値)

<加算1・2について追加された施設基準>
加算1・2については、「マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる」という施設基準が新しく追加された。

【医療情報取得加算】
医療情報取得加算は、政府が現行の保険証を廃止するとしている2024年12月から、初診時、再診時ともに点数がマイナ保険証の利用の有無に関わらず1点に統一される。下表を参考にされたい。

ページ
トップ