健保だより 紹介状なしの定額負担金(2022年9月25日号)

一般病床200床以上の病院等における紹介状無し患者の取り扱い

(1) 紹介状なしで受診した患者から定額負担金を徴収する義務のある医療機関の対象範囲について、特定機能病院及び一般病床200床以上の地域医療支援病院に加えて、2022年10月以降は都道府県が公表した一般病床200床以上の「紹介受診重点医療機関」にも拡大される。
(2) 新たに「紹介受診重点医療機関」となった医療機関は公表されてから6カ月間は定額負担金を徴収しなくてもよい経過措置が設けられている。
(3) 受診時に定額負担金を求める患者の初診料の所定点数から200点を、外来診療料の所定点数から50点を控除し、その金額相当を定額負担に上乗せすることとされた。なお、2科目初診料や2日目再診料(外来診療料)の場合はその点数を控除する。(参考:2022年6月1日付厚労省事務連絡)
 これにより徴収する義務のある定額負担の金額が初診の場合、医科7,000円以上、歯科5,000円以上、再診(外来診療料)の場合は医科3,000円以上、歯科1,900円以上に引き上げられた。なお、徴収する金額を変更する場合は、地方厚生局に報告しなければならない。
(4) 初診の場合に定額負担金を求めなくてよい正当な理由のひとつである「自施設の他の診療科を受診している患者」が「自施設の他の診療科から紹介されて受診する患者」に変更された。
(5) 再診の場合の定額負担金徴収の対象者は、他の医療機関等に対して文書による紹介を行う旨の申し出を行ったにもかかわらず、当該診療科を受診した患者である。
(6) 受診時に定額負担金を求めなくてよい場合の正当な理由に「その他、保険医療機関が当該保険医療機関を直接受診する必要性を特に認めた患者」とあるが、①急を要しない時間外の受診、②単なる予約受診等、③患者の都合により受診する場合は該当しないことが明示された。
(7) 定額負担金については、他の選定療養の負担金と同様に消費税の課税対象となる。

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