2018年3月28日

医師として守りたい「平和の守護神」

北区 榊原 利典
私が憲法九条で頭に浮かぶ言葉は「平和の守護神」という言葉です。
私たちの住んでいる世界は残念ながら平和だとは言えません。また日本を取り巻く状況も決して戦争に無縁とは思えません。シリアをはじめとするアラブの内戦、イスラム国、イスラエル・アラブの対立、民族の問題と宗教の問題が複雑に絡み合い、強権的な指導者は次々に出現し戦闘のない国でも無差別テロが続出。アジアではもちろん北朝鮮の問題、中国の拡大志向。この様に世界を見れば日本とて自衛的軍隊を持たなくてどうするのだ。との思いは強まります。
しかしながら我々の原点には大戦があります。沖縄戦では20万もの沖縄住民が殺され、広島・長崎では一瞬に数万の人々が黒焦げになり10万を超える方が原爆により死亡しています。戦争を経験したことのない者にとっても戦争はいかなる結果をもたらすか想像できます。
現代でもアメリカは世界各地で正義のためという名目で戦闘の引き金を引いてきました。その結果が世界中で戦火の絶えない現代になっています。さらにトランプ大統領は2月「核態勢の見直し」NPRを発表し、核軍拡に舵を切ろうとしています。
安倍政権はもろ手を挙げてNPR賛成と表明しています。多くのメディアは安倍政権に追従報道を流しています。安保関連法の法制化で日本はすぐにでも戦争に巻き込まれる瀬戸際に立たされています。
私は昨年夏の広島平和記念日に、広島の高校生が被爆者と協力して作った原爆投下後の人々の様子を描いた絵画を見ました。この様な出来事は二度と起こってはなりません。あってはならない出来事です。
戦争に正義も不正義もありません。一度戦争が起きれば止めどなく拡大し、それに反対することは非常に困難になってしまいます。
憲法九条を守る戦いはかなり難しくなりつつあります。我々生命を守る立場にある医師として少しでも九条を守る力になりたいと思います。九条書き換え反対!

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