(愛知保険医新聞2021年9月5日号)
平均寿命の延びに伴い、人生は「80年時代」から「100年時代」へと移行しつつある。長寿になれば当然、老後の過ごし方は変化し、必要資金もこれまで以上のものを用意しておくよう心掛けねばならない。
昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大は、金融・経済市場や国民生活に大きな影響を与えている。我々医療機関も医療の面のみならず、経営面でも大きな影響を受け、収入減にさらされているところも少なくない。
さらに近年の異常気象も忘れてはいけないことである。毎年のように、各地で川の氾濫、洪水、土石流などが起きている。これらもいつ自分の身に降りかかるかわからない不確実な先の見えない世の中になっている。
このような状況下で、我々協会員にとって老後の資金に対する不安解消に役立つものが保険医年金ではないかと考える。
保険医年金は国内有数の生命保険会社6社に委託することでリスク分散し、積立金は予定利率1.259%で運用(2021年9月1日現在)され、受託生保会社の運用状況によっては配当が上乗せされる。2020年度は上乗せ配当があり、予定利率と合わせ1.407%であった。これは現在の超低金利時代としては非常に有利な利率といえる。
もう一つの保険医年金の特徴が自在性である。昨年来のコロナ禍で、保険医年金加入者からは受診抑制に伴う収入減に対し、掛金の払込み中断希望や運転資金不足のための一時金請求も増加した。
こうした場合にも収入の増減に合わせて、掛金の中断・再開ができ、必要があれば一時金としていつでも受け取れる自在性は、これからも続く不確実な時代の資産形成に必要な要素といえる。
制度発足以来53年間、様々な金融・経済危機を経ているが、保険医年金はいったん確定した積立額や年金額を削減したことは一度もなく、加入から受け取りまでという長期的な視点で見ても制度の安全性・確実性は非常に高いといえる。
今回の加入受付は9月1日から10月25日までとなっている。
従業員のための積立制度「ハッピーライフ」も同期間で普及しており、正会員医療機関に勤務する従業員であれば配偶者や家族でも加入できる。これも多くの利用者から喜んでもらえる制度である。
保険医年金は会員と家族の将来や老後を支えるために強い味方になってくれる制度であると確信している。