中医協が答申 告示案で改定点数が明らかに
中医協は、診療報酬改定の答申を2月9日に行い、改定点数の入った告示案が示された。改定された点数や新設された点数など外来に係る内容を抜粋して紹介する。なお3月上旬には厚労省技官会議が開催され、告示・通知が発出される。詳細な算定要件などは協会・保団連が発行する「点数表改定のポイント」で確認いただきたい。
【基本診療料関連】
・初診料(情報通信機器を用いた場合) 251点
・再診料、外来診療料(情報通信機器を用いた場合) 73点
…オンライン診療料は廃止
・初診料、再診料、外来診療料に、外来感染対策向上加算6点、連携強化加算 3点、サーベランス強化加算 1点(いずれも月1回)が新設(施設基準届出医療機関)
…小児科外来診療料、外来リハビリテーション診療料、外来放射線照射診療料、地域包括診療料、認知症地域包括診療料、小児かかりつけ診療料、外来腫瘍化学療法指導料、救急救命管理料、退院後訪問指導料、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)・(Ⅱ)等にも同様に新設
・電子的保健医療情報活用加算の新設
初診料算定時 7点、再診料・外来診療料算定時 4点
…オンライン資格確認システムを通じて患者の薬剤情報又は特定健診情報等を取得して診療を行った場合に月1回に限り算定
・病院の紹介なし受診時定額負担時の対象病院を紹介受診重点医療機関に拡大、定額負担の額を医科初診5,000円から7,000円に、医科再診2,500円から3,000円に引き上げ、保険給付範囲から医科初診200点、医科再診50点を控除
【医学管理等関連】
・情報通信機器を用いた医学管理等について、検査料等が包括されている地域包括診療料、認知症地域包括診療料、生活習慣病管理料を対象から除外。ウイルス疾患指導料、皮膚科特定疾患指導管理料、小児悪性腫瘍患者指導管理料、がん性疼痛緩和指導管理料、がん患者指導管理料、外来緩和ケア管理料、移植後患者指導管理料、腎代替療法指導管理料、乳幼児育児栄養指導料、療養・就労両立支援指導料、がん治療連携計画策定料2,外来がん患者在宅連携指導料、肝炎インターフェロン治療計画料、薬剤総合評価調整管理料を対象に追加
・地域包括診療料、地域包括診療加算(再診料)の対象疾患に、慢性心不全、慢性腎臓病(慢性維持透析を行っていないもの)を追加
・生活習慣病管理料の包括対象から、投薬に係る費用を除外
1 脂質異常症を主病 650点又は1,175点→ 570点
2 高血圧症を主病 700点又は1,035点→ 620点
3 糖尿病を主病 800点又は1.280点→ 720点
・生活習慣病管理料、在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料、在宅がん医療総合診療料、疾患別リハビリテーション料に、外来データ提出加算50点(月1回)を新設
・小児科外来診療料は施設基準の届出不要
・アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料(施設基準有)
1月目 280点、2月目以降 25点
…入院外のアレルギー性鼻炎の患者に対して、治療内容の説明を文書で行い、アレルゲン免疫療法による計画的な治療管理を行った場合に月1回算定
・下肢創傷処置管理料 500点(施設基準届出医療機関)
…入院外の下肢の潰瘍を有するものに対して、専門の知識を有する医師が計画的な医学管理、療養上必要な指導を行った場合に月1回算定
・上記の他、以下の点数を新設(いずれも施設基準届出医療機関)
一般不妊治療管理料 250点(3カ月に1回)
生殖補助医療管理料1 300点、2 250点(月1回)
二次性骨折予防継続管理料
1(1,000点・入院中1回)、2(750点・入院中1回)、3 (500点・入院外1回、1年限度)
・こころの連携指導料の新設(施設基準届出医療機関)
(Ⅰ)350点(月1回、1年限度)
(Ⅱ)500点(月1回、1年限度)
…入院外で孤立等の状況により精神疾患の増悪の恐れのある患者又は精神科・心療内科の医師による療養上の指導が必要と判断した患者に診療と必要な指導を行い、精神科等に対して診療情報提供を文書で行った場合は(Ⅰ)を算定。文書で紹介された患者に対して精神科等の医師が診療と指導を行い、紹介した医師に診療情報提供を文書で行った場合は(Ⅱ)を算定
・「医学管理等」の部にプログラム医療機器等医学管理加算の節が設けられ、禁煙治療補助システム指導管理加算140点(当該管理料算定日1回)、禁煙治療補助システムを使用した場合は2,400点を更に加算
【在宅医療関連】
・外来在宅共同指導料の新設
1 400点(在宅療養担当医療機関)
2 600点(外来診療医療機関)
…継続して4回以上の外来受診を受けている患者で、在宅療養を行う患者に、共同して療養上の説明や指導を行った場合に、患者1人につき1回限り算定
・在宅時医学総合診療料、施設入居時等医学総合管理料に、対面診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせた場合の点数を新設
・在宅がん医療総合診療料に小児加算1,000点(週1回)を新設
・在宅自己腹膜灌流指導管理料に、遠隔モニタリング加算115点(月1回)の新設
【投薬関連】
・一定期間内に処方箋を反復利用するリフィル処方箋の仕組みを導入。処方箋様式を変更
・外来後発医薬品使用体制加算の後発医薬品使用数量割合の基準引き上げ
外来後発医薬品使用体制加算1(85%以上)→90%以上
外来後発医薬品使用体制加算2(75%以上)→85%以上
外来後発医薬品使用体制加算3(70%以上)→75%以上
(つづきは医科診療報酬改定情報(10))