今年度の集団的個別指導の平均点数―多くの診療科でマイナスに(医科)

 保険医療機関の指導については、新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年度から高点数理由による個別指導が未実施であったが、2024年度から指導大綱に沿った指導が再開された。
 東海北陸厚生局指導監査課のホームページで公表されている今年度の集団的個別指導の選定に係るレセプト1件当たりの平均点数は別表のとおりとなっている。診療所の診療科別の平均点数をみると、内科(人工透析有)や皮膚科、産婦人科では上がっているが、小児科では161点、内科(透析以外・在宅以外)で150点、内科(透析以外・在宅)で137点、耳鼻咽喉科で53点などと多くの診療科で平均点数が下がっており、新型コロナの特例措置の廃止や生活習慣病管理料の改編など、2024年度診療報酬のマイナス改定の影響が考えられる。

 この平均点数に基づく集団的個別指導は、該当診療科の前年のレセプト1件当たり平均点数の1.2倍(病院は1.1倍)を超え、かつ上位8%に該当する場合に対象となる。
 高点数個別指導については、2023年度に集団的個別指導を受けた保険医療機関が、2024年度もなお高点数保険医療機関に該当する場合に、2025年度の個別指導の対象となる。ただし、2025年度は高点数個別指導の対象となる保険医療機関数の上位より概ね半数程度(最大で保険医療機関数の4%程度)を診療科区分ごとに選定した上で、かつ2019年度の平均点数が、診療科区分ごとの上位から概ね8%の範囲に位置する保険医療機関を、高点数個別指導の対象とする。
個々の医療機関の平均点数や診療科区分については、東海北陸厚生局指導監査課に照会することができる。
 協会では、東海北陸厚生局に「2024年度の指導実績」や「2025年度の指導計画」等を開示請求している。各医療機関の平均点数算出時の院外処方・院内処方の調整点数、指導対象件数などの情報が開示され次第、保険医新聞で報告する。また、個別指導や新規個別指導の相談にも応じているので、個別指導の連絡などがあれば、ご相談ください。

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