健保だより 新型コロナ感染症の診療に係る特例や公費負担について(2023年10月5日号)

 新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の特例や公費負担について、10月以降取扱いが変更された。変更点の概要を紹介する。

1.新型コロナに係る公費の取扱い
10月以降も入院診療と、新型コロナ治療薬に対し公費が適用される(いずれも2024年3月31日までの予定)。

※10月1日以降は、「①治療薬の公費」と「②入院診療の公費による減額措置」は併用せず、どちらか1つの公費を適用することとなる(新型コロナ治療薬を含む新型コロナに係る医療費の自己負担額が、「入院診療の公費による減額措置」の金額に達する場合は、「②入院診療の公費による減額措置」のみ適用し、達しない場合は「②治療薬の公費」のみ適用する)。

【新型コロナ治療薬に係る公費】
全額公費負担とされていた新型コロナに対するラゲブリオ等(※)治療薬については、10月以降、3割負担の人は9,000円、2割負担の人は6,000円、1割負担の人は3,000円が患者の自己負担となる。
※経口薬「ラゲブリオ」、「パキロビッド」、「ゾコーバ」、点滴薬「べクルリー」、中和抗体薬「ゼビュディ」、「ロナプリーブ」、「エバシェルド」に限る。
【入院診療に係る公費】
入院費の補助については、高額療養費制度を用いた最大2万円の入院費の補助が、10月以降は補助額が最大1万円に減額され、下表の通りとなる。
※多数該当となる場合は、減額措置後の自己負担額と多数該当の自己負担限度額のどちらか低い方を適用する。

2.新型コロナの診療に係る特例点数(入院診療に係る特例は省略)
 診療報酬上の特例については、10月以降は以下のように点数の引き下げ等が行われた。9月末までのコード、名称がほとんど変更されている点にも留意されたい。

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