今年度の指導に係る行政文書資料を入手
協会では、6月に東海北陸厚生局に行政文書の開示請求を行い、開示審査に時間を要するとの理由で開示決定等の期限が30日から60日に延長されたが、8月にようやく資料が開示された。入手した資料は、2023年度の指導対象医療機関を決定する選定委員会資料や、昨年度の指導実績件数と今年度の指導予定件数などであるが、今回は集団的個別指導(集個)等に係る平均点数と今年度の対象件数などを紹介する。
今年度の集個あるいは高点数理由による個別指導に係る平均点数、指導の対象医療機関件数等は〈表〉の通りとなっている。
表中の「調整点数」とは、主に院外処方の診療所と主に院内処方の診療所の平均点数の差で、「主に院外処方」の診療所の個々の平均点数には、この調整点数が加えられ、高点数上位から順番がつけられる。この各医療機関の前年のレセプト1件当たり平均点数が、基準点数(平均点数の1.2倍、病院は1.1倍)を超え、かつ上位8%に該当する医療機関のうち、前年・前々年に集個または個別指導を受けていない医療機関が集個の実施対象となる。
今年度の集団的個別指導は、医科は9月6日(水)、7日(木)に名古屋市公会堂で開催された。歯科は10月に実施が予定されている。なお、前々年に集団的個別指導の対象となり、さらに前年に高点数であった場合には、高点数理由の個別指導の対象として選定されることになっており、今年度の高点数個別指導の選定件数も表に記載している。ただし、今年度までは新型コロナの影響から高点数理由による個別指導は実施されないため、表の右端の実施対象件数はゼロとなる。
協会では、診療科区分別のすべての医療機関の平均点数を上位から並べた一覧表を入手している。医療機関名は黒塗りで開示されていないが、個々の医療機関から厚生局に問い合わせると自院の平均点数がわかるため、この一覧表と突き合わせすると自院の位置がどのくらいかがわかる。
次回は昨年度の指導実施件数、今年度の指導予定件数等の情報を掲載する。