2008年5月25日

「自衛隊イラク派兵違憲」判決を無にしない思想表現の自由を守る運動を

愛知県保険医協会副理事長 南区  室生 昇
 武装兵士を輸送する航空自衛隊の空輸活動は憲法違反」「平和的生存権は、憲法上の法的権利」と認める判決は画期的な大変喜ばしいことだ。その一方、自衛隊官舎の外界への通路での「憲法違反の自衛隊イラク派遣に反対」のビラ配布を「住居侵入罪」に問われた事件で最高裁は無罪を主張していた3被告の上告を棄却する判決を言い渡した。
 4月12日の中日新聞の社説では「共産党の印刷物を配布し、住居侵入罪にとわれた僧侶も有罪。共産党の機関紙を配った社会保険庁職員は国家公務員法違反で有罪。まるで『反体制』や『左翼』と呼ばれる人々を狙い撃ちしている印象を与えかねない」と書いている。
 映画「母べえ」のように、昭和の初め、治安維持法によって、共産主義者が先ず逮捕され、その後、一般の自由を求める人達にも及び、15年戦争へと突入していった。愛知では1934年、熱田区波寄町の無産者診療所の故米沢進先生(名医大卒・戦後広島協会創設、保団連幹事)が利用者と共に保険医指定を求めて集会を開いたところ思想弾圧をする特別高等警察(特高)により解散、先生は留置所に拘束され診療できなくなった。
 協会や保団連が中止・撤回を求めていた後期高齢者医療制度が始まり、皆が怒っている。社会保障費を毎年2200億円削減する政策が「医療崩壊」を招いている。
 日米基地協定に違反して上乗せしている在日米軍への「思いやり予算」で日本が支払った総額は五兆円超、最近は毎年約2000億円で、社会保障費の削減に匹敵する。「思いやり予算」を3年間延長する新協定が4月24日の参議院外交防衛委員会で、いままで同予算を認めていた民主党を含めて、日本共産党、社民党の野党の反対多数で歴史的な否決がされた。
 昨年の参議院選挙で民意が反映され、政治の流れは変わって来た。しかし、政府与党は、イラク派兵を中止しようとしないばかりか、改憲への道を更に急いでいる。米軍への「思いやり予算」新協定も両院協議会を経て成立を強行した。小選挙区制による、衆議院の議員構成が民意との「ねじれ」のままになっているからだ。
 山口2区補選で自民・公明党は敗北した。思想表現の自由を守る草の根の運動を強め、解散・選挙で「九条」を守る議員、会派を国会に送るチャンスを逃さないようにしよう。

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