2022年9月21日

オンライン資格確認システム導入「義務化」Q&A①~「療養担当規則」

愛知保険医新聞2022年9月25日号掲載

 愛知県保険医協会には、オンライン資格確認資システムの導入「義務化」について、中医協の答申(8月10日)がされた以降、会員から様々な不安や疑問の相談、問い合わせが続いています。
 2回にわたり、その内容をご紹介します。今回は「療養担当規則」についてです。


Q1.療養担当規則の省令改定が9月5日に告示されましたが、どのような内容ですか。

 2023年4月から、患者がマイナンバーカードを持参して資格確認を求めた場合にはオンラインで資格確認を行わなければならないとされ、そのためのオンライン資格確認の導入(体制整備)を義務化したものです。オンライン資格確認の「義務化」ではありません。
 普及が進まないマイナンバーカードの普及と、医療DX施策(医療情報の全国的な共有・交換)の基盤となるオンライン資格確認システムを、早急にすべての医療機関に導入させることが政府の狙いです。医療現場では現行の保険証の目視確認で特段大きな支障がないにもかかわらず、療養担当規則の改定による強権的・恫喝的な対応は問題です。実際に運用できる医療機関は、現在の進捗状況からみても進んでおらず、数万にも及ぶ医療機関を4月に療養担当規則違反とすることは現実的ではありません。

Q2.療養担当規則で、「現在紙レセプトでの請求が認められている医療機関」は、導入「義務化」の除外対象とされていますが、具体的にはどのような医療機関が除外されますか。

 手書きでレセプトを作成している医療機関と電子請求の義務化時点で65歳以上の医師・歯科医師(現時点で75歳以上程度)で審査支払機関に紙レセプト請求の届出をしている医療機関です。
 光ディスク等を用いた請求を行っている医療機関は、導入「義務化」の対象となります。

Q3.2~3年後の閉院を検討しているのに、オンライン資格確認システムは導入しなければならないのですか。

 現時点では、導入「義務化」の除外対象にはなっていません。
 導入補助金の実施要領には「顔認証付きカードリーダーの提供及び補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、担保に供し、又は廃棄してはならない」とされており、違反した場合は、顔認証付きカードリーダーの費用相当額(9.9万円の減価償却(5年)に応じた残額)と補助金の全部又は一部を返金しなければならないことになっています。この規程は廃業の場合でも適用されます。支払基金に財産処分の申請手続を行うことになり、返金の対象となる可能性もあります。
 導入補助金の取扱いについても理不尽な対応になっています。

Q4.保険医協会は「オンライン資格確認システム導入『義務化』撤回を求める医師・歯科医師署名」の取り組みを行っていますが、療養担当規則の省令改定が告示されたので撤回は難しいのではないのでしょうか。

 中医協の答申には「附帯意見」が付記され、年末の導入状況を調査して「地域医療に支障を生じる」など「やむを得ない場合の必要な対応」について再検討することになっています。
 協会が実施した会員アンケートでは、オンライン資格確認導入「義務化」に71.8%の会員が反対しています。協会は導入「義務化」は医療機関に一方的な負担やリスクを押しつけ、対応できない医療機関を廃業に追い込み、患者の医療アクセスを阻害すると訴えてきました。導入は任意とすべきです。
 引き続き「義務化」撤回を求め運動を継続していきます。少なくとも実施時期の延長や「義務化」の免除対象の拡大など抜本的な見直しが必要です。

(つづく)


 保険医協会では、地域医療を支えるすべての医療機関を守るために、オンライン資格確認システム導入「義務化」撤回の運動に取り組んでいます。ご協力をお願いします。
 疑問など協会事務局までお電話ください(電話:052-832-1345)

ページ
トップ