2018年10月18日

自治体キャラバン-医療・福祉守る要請にご参加を

(愛知保険医新聞2018年10月15日号)

愛知自治体キャラバン要請行動は、今年も愛知県保険医協会も加盟する愛知社会保障推進協議会などでつくる実行委員会が主催し、10月23日(火)から26日(金)にわたって行われる。この間に県内全ての市町村を訪問し、医療・介護・福祉などの社会保障の拡充を、またそのために必要な国や県への意見書の提出を要請する。名古屋市、愛知県は別日程で、それぞれ11月8日、11月15日に行われる。
この運動は今年で39回目を迎え、全国的にみても誇れるものとなっており、この間の継続的な取り組みにより様々な社会保障制度の改善に貢献してきた。とりわけ子ども医療費助成制度は、通院で中学校卒業まで窓口負担無料の自治体が9割を超え、おたふくかぜやロタウイルスワクチンなどの任意予防接種助成制度も大きく拡充した。
しかしながら政府は「経済財政改革基本方針(骨太方針2018)」を今年も六月に閣議決定し、来年十月の消費税10%への増税を明記しつつ、その後の諮問会議で来年度の予算要求のルールとなる概算要求基準を了承し、社会保障についてさらなる抑制姿勢を明らかにした。
8月から70歳以上の高額療養費が引き上げられ、同時に75歳以上の医療保険料の所得割2割軽減が廃止された。介護保険サービスの負担割合も引き上げられ、一定所得がある人は3割負担となった。介護保険料の差し押さえが最多となるなど、国民の負担は限界となっている。
更に今年は、第7次医療計画・第7期介護計画、国保の都道府県単位化などが開始され、地域包括ケアの推進や地域医療構想など、医療・介護提供体制が大きく変えられようとしている。
こうした状況の中で今年もキャラバンにおいて「福祉医療制度〈子ども・障害者・母(父)子・高齢者の各医療費助成制度〉の存続・拡充」を基に、「介護保険や国民健康保険の制度改善」「福祉医療制度や予防接種助成、健診・検診制度の充実」「子育て支援」などを重点項目として懇談し、要請する予定である。
こうしたキャラバンへ地域医療を支える医師・歯科医師の先生方が参加することは、現場での患者の声を伝えることになり、要請に力を与えるとともに、他団体のキャラバン参加者を勇気づけるものとなる。ぜひ多くの先生方の参加をお願いするものである。

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