医科新点数Q&A(2022年5月15日号)

疑義解釈資料(その6)、質問が多く寄せられている項目

4月の点数改定に係る「疑義解釈資料(その6)」が4月21日付で厚労省から発出された。抜粋して紹介する(一部原文から改変あり)。
また、協会に質問が多く寄せられている項目を紹介する。

【疑義解釈資料(その6)】
外来感染対策向上加算、感染対策向上加算
Q1.初・再診料の外来感染対策向上加算及び入院基本料等加算の感染対策向上加算の施設基準に「地域の医師会が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンスに参加」「地域の医師会が主催する、新興感染症の発生等を想定した訓練」とあるが、「地域の医師会」には、郡市区等医師会及び都道府県医師会のいずれも該当するか。
A1.そのとおり。

Q2.外来感染対策向上加算の「連携強化加算」や、感染対策向上加算の「指導強化加算」の各届出様式における下記項目については、2023年3月31日までの間に届出を行う場合は空欄のままでも構わないということか。
①連携強化加算…別添7の様式1の5
「2.過去1年間に、感染症の発生状況等について報告を行った感染対策向上加算1の保険医療機関名」
②指導強化加算…別添7の様式35の3
「1.過去1年間に、届出保険医療機関の感染制御チームの専従医師又は看護師が赴いて院内感染対策に関する助言を行った保険医療機関名」
A2.届出時に実績を要しないため、①及び②いずれも空欄で構わない。

Q3.入院基本料等加算の感染対策向上加算3について、「入院初日及び入院期間が90日を超えるごとに1回」算定できるとされているが、2022年3月31日以前から継続して入院している患者についても算定できるか。
A3.算定できる。この場合において、当該加算の算定に係る入院期間の起算日は入院日とし、2022年3月31日時点で既に入院期間が90日を超えている場合であっても、入院日を基準として90日を超えるごとに算定する。

湿布薬の処方枚数
Q4.湿布薬については、1処方当たりの枚数が制限されているが、これは湿布薬の種類ごとの上限枚数ではなく、1処方における全ての種類の湿布薬の合計に係る上限枚数という理解でよいか。
A4.そのとおり。

【質問が多く寄せられている項目】
電子的保健医療情報活用加算(初診料・再診料共通)
Q5.新設された電子的保健医療情報活用加算について、
①どのような場合に算定するのか。
②初診料と再診料で算定する点数が異なるのか。
A5.①オンライン資格確認システムにより、当該患者の薬剤情報または特定健診情報等(以下、診療情報等)を取得し、当該情報を活用して診療を行う場合に算定する。
②初診料の場合は7点、再診料の場合は4点を月1回に限り算定する。
また、オンライン資格確認により「当該患者に係る診療情報等の取得が困難な場合又は他の医療機関から当該患者に係る診療情報等の提供を受けた場合等」は、初診時に3点を月1回算定する。

診療情報提供料(Ⅰ)
Q6.患者が学校生活等を送るに当たり必要な情報を提供した場合の取り扱いについて、どのような患者が対象に追加されたか。
A6.下記の患者が対象に追加された。
①食物経口負荷試験の結果、陽性に該当した食物アレルギー患者
②明らかな症状の既往があり、IgE抗体等検査の結果、陽性に該当した食物アレルギー患者
③医療機関が交付する生活管理指導表の「アナフィラキシーあり」に該当する既往歴のある患者
④小児慢性特定疾病医療支援の対象患者

Q7.診療情報提供料(Ⅰ)の算定対象外の疾患について学校医等へ情報提供を行った場合は、どのように請求するのか。
A7.従前通り実費請求する。

Q8.下記点数①②の算定患者に対し、食物アレルギー等の情報を幼稚園や保育園等の園医に提供した場合、診療情報提供料(Ⅰ)は算定できるか。
①小児科外来診療料
②小児かかりつけ診療料
A8.下記のとおり。
①算定できない。
②算定できる。

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