集団個別・高点数理由の個別指導は見直しを
今年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、集団的個別指導は中止となり、個別指導も優先度を考慮しながら実施されることになる。新規指定の個別指導や、情報提供と再指導による個別指導が優先される可能性が高く、高点数理由による個別指導件数は大幅に減ることになりそうだ。
医科診療所の調整点数も明らかに
今年度の集団的個別指導、高点数理由による個別指導の選定のもととなる平均点数、医科で主に院外処方を行っている診療所と主に院内処方を行っている診療所との平均点数を調整する「調整点数」は、表のとおりである。「調整点数」は、主に院外処方を行っている個々の医療機関の平均点数に加えられ、高点数の順位が確定されている。
対象は集個8%、個別指導4%の件数に満たす
集団的個別指導は、基準点数(病院は平均点数の1.1倍、医科診療所と歯科医療機関は平均点数1.2倍)を超え、かつ上位8%に該当する医療機関(レセプト件数が30件未満の医療機関、前年度・前々年度に集個または個別指導を受けた医療機関は除く)が対象となる。
また、高点数理由の個別指導は、前々年度に集団的個別指導を受けた医療機関のうち、前年度の平均点数(今年度公表)のデータに基づいて、基準点数を超え、かつ上位4%に該当する医療機関が対象となる。それぞれの対象件数は表のとおり。
来年度の集個や高点数理由による個別指導の選定がどのようになるかは不明であるが、今年度の集個が中止となり、新型コロナウイルス感染拡大の影響で医療機関の平均点数も大幅に変わることが予想される中で、高点数を理由とした指導をこのまま続けていくことは、矛盾や問題をさらに大きくすることになる。この機会に見直すことが求められている。