今年10月に行われる随時改定で、保険償還される金パラ価格が引き下げられる。
金パラ価格は、昨年秋以降上昇を続け、多くの歯科医療機関で、購入価格が保険償還価格を上回る「逆ざや」に苦しんでいた。
協会・保団連の運動もあり、本年4月の歯科診療報酬改定時と、7月の随時改定Ⅱにおいて引き上げられた結果、実際の購入価格に接近して一息ついたばかり。
7月の随時改定Ⅱは、6月の中医協を経て新設されたもので、対象となる1~3月の期間において15%を超える変動幅があったため、引き上げられた。
しかし、10月に行われる随時改定Ⅰは、4~6月の間に5%の変動幅があった場合に改定が行われる。今回改定となるのは、「歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上)」で、変動率がマイナス8.0%だった。
随時改定Ⅱの新設で、改定の機会が増えたが、金属の価格変動が歯科医療機関の経営に影響を与える問題点は解決していない。
2020年8月27日