保険請求Q&A(2019年10月25日号)

保険請求Q&A(医科)

Q1.1回の疑い病名でインフルエンザウイルス抗原定性(143点)を2回以上算定できるか。
A1.インフルエンザの場合、発症早期の段階では陽性結果が出ないこともあるので、必要に応じて算定する。検査の回数が多い場合は「摘要」欄にコメントを記載する。ただしこの検査は、発症後明らかに48時間が経過して以降は、算定できない。

Q2.診察や検査の結果等からインフルエンザの病名を確定する場合、レセプト上「A型」「B型」が明らかでないといけないか。
A2.「A型」「B型」の区別までは必ずしも必要でない。

Q3.タミフル等のインフルエンザの薬を投与した患者で、インフルエンザの経過を診るために検査を実施した場合、算定できるか。
A3.インフルエンザウイルス抗原定性(143点)は、病名を確定し、これから治療することを判断するための検査であるので、既に投薬されている患者へは算定できない。

Q4.インフルエンザの確定病名がついた患者から、「子どもが今受験生で、病気を移したくないのでインフルエンザの薬を子どもへ予防として欲しい」と言われたが、投薬してもよいか。
A4.投薬できない。インフルエンザに対する薬剤「タミフル」「イナビル」「リレンザ」は、インフルエンザの予防も適用として認めているが、予防投与が認められるのは、患者の同居家族又は共同生活者である下記の者のみとされている。
(1)高齢者(65歳以上)
(2)慢性心疾患患者等
(3)代謝性疾患患者(糖尿病等)
(4)腎機能障害患者
なお、抗インフルエンザウイルス剤である「ゾフルーザ」は、適用として予防投与は認めていないので注意が必要である。

Q5.問4(1)~(4)の予防投与が認められる患者の家族等への投薬は、保険請求できるのか。
A5.自費請求となる。(1)~(4)は予防投与の対象者として認めているにすぎず、予防投与は保険で認められていない。

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