山登りに行く最中の出来ごと

愛知保険医新聞2023年1月25日号掲載

瑞穂区 早川 純午

先日、山仲間と低山の冬山に登りに行った。私は、運転手。目指す登山口の場所を車のナビに入力する。しかし、○○高原だけを覚えていたので適当に目的地を決めて出発。途中まで順調に進むが、その後自分で調べて実際に行ってみた友人が道を説明してくれる。しかし、ナビの画面では侵入禁止のマークがあるため、ナビを信じ、友人の指示を無視して進む。何度もこの道では、かなり遅くなってしまうと言われるが、大丈夫と言って聞かずに進む。かなり行って、もう一人が、やっぱり違うのではないかという。Uターンのできるところで改めて行くべき正しい名前を入れると、間違っていた。このままではずいぶん遅くなることに気づいた。そうしてUターンして友人の指示通りに走って目的地に到着した。このため約1時間近いロスを生じた。
私は今の職場にきて40年近くになるが、医師も少なくほとんど責任者としてやってきた。いわば一人親分できた。このため、自分の意見が正しいとしてやってきた。ただリハビリテーション時代は、集団での決定を守ってきた経験はある。最近は、また一人親分になったためか、この運転中のようになってしまったのかもしれない。
しかし、問題は自分で地図を調べて道筋を頭に入れていた訳ではなく、間違った目的地を正しく示すナビシステムを信じていたことだ。最近の政治の動きは、国会でよく論議して出した結論で進めるのではなく、長期政権の一部政治家が勝手に決めて動かそうとしている。外からの意見など全く無視している。私の行動と全く同じではないかと帰り道に考えた。
誰が、この暴走を止めて正しい方向に進ませるか。立ち止まって考えることのできる定例国会が、やっと始まる。国会論議で国民の声を反映させるために、もっと大きな声を出さねばならない。地方選挙で政治をよくする勢力を大きくし、できれば解散総選挙につなげたいものだ。

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