2024度の指導~集団的個別指導の平均点数は多くの診療科区分で下がる

 保険医療機関の指導等については、新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年度から指導大綱どおりに実施されていなかったが、昨年度まで未実施であった高点数理由による個別指導が2024年度は復活し、原則として、指導大綱に沿った指導が実施される。ただし、2024年度の「高点数理由」による個別指導については、公表された平均点数を基にした選定は行わず、2019年度に集団的個別指導を受けた医療機関で、2021年度に「高点数理由」の指導対象に該当していた医療機関が対象となるとされている。
 東海北陸厚生局指導監査課のホームページで公表されている2024年度の集団的個別指導の選定に係るレセプト1件当たりの平均点数は別表のとおりとなっている。診療科区分別の平均点数をみると、産婦人科や精神・神経科など一部では上がっているが、小児科では200点、内科(透析以外・在宅以外)で45点、内科(透析以外・在宅)で88点、外科で44点、耳鼻咽喉科で53点などと多くの診療科区分では平均点数が下がっており、五類変更後のコロナの特例措置の縮小による影響も考えられる。
 この平均点数に基づく集団的個別指導は、各医療機関の前年のレセプト1件当たり平均点数の1.2倍(病院は1.1倍)を超え、かつ上位8%に該当する場合に対象となる。なお前年・前々年に集団的個別指導または個別指導を受けた医療機関は対象から除かれる。個々の医療機関の平均点数については、東海北陸厚生局指導監査課に照会すると知ることができる。
 協会では、東海北陸厚生局に2023年度の指導実績や2024年度の指導計画等に関する行政文書の開示請求を行っている。各医療機関の平均点数算出時の院外処方・院内処方の調整点数、指導対象件数などの情報が開示され次第、保険医新聞で報告する。

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