2006年8月25日

九条について、まず対話することが大切だ

北医療生活協同組合北病院九条の会代表
矢崎 正一

 「九条の会」が発足して6月10日で2年になりました。事務局長の小森陽一さんへのインタビュー記事を読みました。(以下は記事の内容紹介)
 ある地域の68歳の方が、3カ月で約1000人と対話をされた。その人は、「1000人と話して自信が持てた」、「九条で大丈夫なのか?」という人の疑問はだいたい5パターンだというのです。逆にいえば、この5パターンに自信を持って答えることができれば、大抵の人には納得してもらえるということです。
 やはり、一歩踏み出して、普通の人たちの疑問や問題意識と触れ合っていくことが大事だと思います。
 それも「九条を守ることが正しいのです」と説得、論破するのではなく、まずは素直に相手の話を聞く。そうすると、さまざまな不安や不満が見えてきます。
 本当にそうだと思いました。診療報酬の改悪がされた頃、同窓会があり、多くの人が「経営が大変だ」と言いました。私は「憲法九条を守って、憲法二五条を発展させる。軍事費を減らして、医療・福祉にまわすことが大事だ」と発言しました。
 理解をしてくれた人、疑問の意見を述べてくれた人、反応はさまざまでした。疑問は「相手が攻めてきたときはどうするのか?」「自衛隊は軍隊か? 存在をどう考えるのか?」といったものでした。
 私は「攻められないような日ごろの努力や外交が大切だ」「私は自衛隊を軍隊と考えるが、当面は武力行使しないようにし、その存在を国民全体で検討すべきだ」と答えました。その後も「非武装中立か?」など意見は続きました。
 内閣府は、2月に自衛隊・防衛問題に関する世論調査を実施しました。日本の防衛のあり方に関する意識で、日本が戦争に巻き込まれる危険性を問い、「危険がある」と答えた者45%、「危険性はない」と答えた者16.5%でした。自衛隊の役割と活動に対する意識も調査しています。調査結果は、いろいろと考えさせられました。
 九条についての対話のなかで、出された意見は整理すること。疑問や問題意識にどう答えていくのか、交流や学習、討論をしながら、自分に力をつけ、さらに対話していきたいと思います。

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