2020年歯科診療報酬改定情報(13)

歯科疑義解釈通知(5)(抜粋)

 2020年5月7日付で発出された事務連絡より、愛知県保険医協会が抜粋して作成した。なお、全文は厚生労働省のホームページで公開されているので、そちらも参照いただきたい。

【小児口唇閉鎖力検査】

(問)小児口唇閉鎖力検査の留意事項通知(2)について、「口腔機能の発達不全が疑われる患者」とあるが、15歳未満の患者が対象となるのか。
(答)そのとおり。ただし、口腔機能発達不全症にかかる一連の管理が継続している間に限り、18歳になるまでの間は算定して差し支えない。

(問) 令和2年3月31日の疑義解釈(その1)の問13において、「医療機器の一般的名称が「歯科用口唇筋力固定装置」であって、添付文書(または取扱説明書)の使用目的上、口唇閉鎖力を測定する装置であることが記載されている装置」とされているが、歯科用口唇筋力固定装置として医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく届出がなされている機器であって、口唇閉鎖力を測定できるものを用いた場合、当該検査を算定できるか。
(答)差し支えない。

【画像診断】

(問)他の保険医療機関からの紹介または歯科用3次元エックス線断層撮影の必要性が十分に認められる場合などにおいて、歯科用エックス線撮影または歯科パノラマ断層撮影を行わずに、第一選択として歯科用3次元エックス線断層撮影を算定できるか。
(答)歯科疾患の診断に際して、各撮影方法を比較考慮した結果、歯科用3次元エックス線断層撮影を第一選択とした場合は算定して差し支えない。

【歯科麻酔管理料】

(問)歯科麻酔管理料の留意事項通知(2)の「専ら歯科麻酔を担当する歯科医師」は、外来業務との兼務は可能か。
(答)勤務時間の大部分を麻酔に従事している歯科医師であり、外来業務との兼務は問わない。

【補綴時診断料】

(問)補綴時診断料の留意事項通知(3)について、人工歯を用いず、即時重合レジン等で増歯をした場合に算定できるか。
(答)算定して差し支えない。

【CAD/CAM冠】

(問)施設基準として届出を行った CAD/CAM装置について機器の変更の都度、届出が必要か。
(答)届出は不要。ただし、保険医療機関において、使用する CAD/CAM装置について、医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律に基づく届出が行われている機器であること、CAD/CAM冠用材料との互換性が制限されない機器であることなどについて確認すること。

【有床義歯】

(問)有床義歯の留意事項通知(13)において、「他の保険医療機関において、6月以内に有床義歯を製作していないことを患者に確認した場合」が追加されたが、患者に口頭にて確認を行った場合における摘要欄記載は必要か。
(答)摘要欄への記載は求めていない。

【咬合印象】
(問)咬合印象の留意事項通知について、「臼歯部における垂直的咬合関係を有する臼歯の歯冠修復(単独冠に限る。)」とあるが、歯冠形成を行った歯の対顎が欠損であって、義歯等の人工物で垂直的咬合関係を有している患者については対象となるか。
(答)対象となる。

(問)咬合印象の留意事項通知について、「臼歯部における垂直的咬合関係を有する臼歯の歯冠修復(単独冠に限る。)」とあるが、複数歯を単独冠の歯冠形成した場合であって、歯冠形成後も垂直的咬合関係を有している患者については対象となるか。また、その場合どのように算定すれば良いか。
(答)対象となる。なお、歯冠形成した歯数分算定して差し支えない。

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