保険請求Q&A(2019年9月15日号)

保険請求Q&A(医科)

10月1日から予定されている消費税増税について、外食やお酒を除く「飲食料品」に対する軽減税率制度が設けられている。国税庁が発表している「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」より、医療機関に関係する設問からの抜粋・編集を中心に解説する。詳しくは国税庁ホームページを参照されたい。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/
keigenzeiritsu/qa_03.htm

軽減税率制度の対象
Q1. 「飲食料品」とは具体的に何を指すか。
A1. 食品表示法に規定する「食品」を指す。「食品」とは、全ての飲食物をいい、「医薬品」「医薬部外品」は除かれる。

Q2. 流動食は「飲食料品」に該当するか。
A2. 流動食は製品ごとに食品か医薬品かが決まっているので、食品であれば8%、医薬品であれば10%と、製品ごとに税率が変わることになる。
なお、保険診療の一環として薬価基準収載されている流動食を提供する場合は従来どおり非課税となる。

Q3.軽減税率の対象とならない「食事の提供」とは何か。
A3. 飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる「役務の提供」をいい、飲食店はもちろん、事業所内の食堂(社員食堂等)が提供する食事、コンビニやスーパーのイートインスペースでの食事は軽減税率の対象とならず10%となる。

病院食の取扱い
Q4.病院食は軽減税率の対象となるか。
A4. 入院時食事療養費に係る病院食の提供は非課税となっているため消費税は課されない。
  なお、患者の自己選択により特別メニューの食事の提供を行っている場合の特別の料金については非課税とならず、かつ病室等で役務の提供を伴う「食事の提供」にあたるため、軽減税率の対象とはならず10%で徴収する。

Q5. 自費での入院に係り医療機関が提供する食事は軽減税率の対象となるか。
A5. 自費診療であっても食事の提供にあたるため、軽減税率の対象とならず10%での徴収となる。
なお、正常妊娠・正常出産や交通事故による入院に係る食事については、自費診療の範囲ではあるが消費税非課税となっているので注意されたい。

請求書・領収書の記載
Q6.請求書・領収書の記載方法に変更はあるか。
A6. 消費税率の変更に伴い2019年10月1日より区分記載請求書等保存方式が導入され、新たに下記内容の記載が必要となる(軽減税率の適用対象品目がない場合は不要)。
・軽減税率の対象品目である旨(「※」印等をつけることにより明記)
・税率ごとに区分して合計した額(税込)

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