指導の実施件数、予定件数などが明らかに ―協会の文書開示請求で

 協会は東海北陸厚生局に対して、指導に係わる行政文書の開示請求を行い、昨年度の指導実施状況や今年度の指導予定などの資料が開示された。

昨年度の歯科個別指導件数は64件

 2014年度の歯科医療機関に対する個別指導は、予定件数が歯科医療機関数の4%を機械的に当てはめた148件であったのに対し、実施された件数は64件で前年度と比べ2件の増加であった。個別指導の結果は、「概ね妥当」1件、「経過観察」39件、「再指導」24件であったが、「再指導」の件数は2011年度の29件、2013年度の25件に次ぐ件数となっている(表1、表2)
 また、新規指定保険医療機関に対する個別指導の実施状況でも、実施件数87件のうち「再指導」とされたのが12件あった。以前は、教育的な指導としての新規指導では、「再指導」となることはほとんどなかったが、2013年度に10件、そして2014年度はさらに2件増えている。新規指導でも、再指導となると持参する対象カルテの件数が増えるなど、通常の個別指導に移るため、留意する必要がある。
 その他の実施状況では、昨年7月に実施された集団的個別指導が280件、指定更新時の集団指導は170件であった。

集団的個別指導は7月16日に実施

 2015年度の指導実施計画では、個別指導の予定件数は昨年と同数の148件となっている(表1)。選定理由は「情報提供」によるものが11件、「再指導」によるものが36件となっている。「高点数」理由によるものは101件で、指導対象となる医療機関の平均点数は2532点から1624点となっている。ただし実績からみると、個別指導は「情報提供」「再指導」理由が優先されており、指導件数も全体では予定件数の半分程度であるので、「高点数」理由による件数は少なくなると考えられる。
 また集団的個別指導(集個)については、歯科の平均点数は1186点で、前年度より4点上がっている(表3)。集個の対象は平均点数の1.2倍(基準点数)を超え、かつ上位8%に該当する歯科医療機関である。基準点数1423点を超えた歯科医療機関は851件、上位8%は297.8件であるが、前年度・前々年度に個別指導または集個を受けている医療機関は除外され、今年度の集個の対象は296件となることがわかった。対象医療機関の平均点数は1434点以上で、今年度の集個は7月16日に開催される。
 

 

 

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