指導の実施状況 新型コロナ感染拡大の下で個別指導は9月から実施

指導の実施状況 新型コロナ感染拡大の下で個別指導は9月から実施

 今年度の保険医療機関の指導・監査等については、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、7月に厚労省保険局医療課医療指導監査室から別掲の(1)~(4)の内容で事務連絡が出され、例年どおりの実施とはなってない。事務連絡では、今年度の計画未達成はやむを得ないとし、実施にあたっては指導の優先度を考慮するとしている。
 愛知県では、医科・歯科ともに「集団指導」については事務連絡どおり資料の配布のみで対応されており、高点数を選定基準とする「集団的個別指導」も中止となっている。
 「個別指導」は新規個別指導・その他の個別指導が9月から開始されており、通知が届いた医療機関から協会に問い合わせが寄せられている。その他の個別指導は「情報提供」と「再指導」の選定理由で実施され、「高点数」理由による個別指導は行われていない。
 また、例年は病院のみで実施されている施設基準の届出に関する「適時調査」も、今年は緊急の場合を除いて中止となっている。
 高点数理由による来年度の指導については、今年度の平均点数が基準とされるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大により患者の受診動向も例年と異なり、また診療報酬上の特例措置がとられており、医療機関の平均点数も大きく変わることが予想される。厚労省では、昨年度に歯科を対象に、集団的個別指導と個別指導の新選定指標の調査研究を行っており、今年度は医科を対象にしている。現在の選定基準がどのように見直されるか明らかではないが、これを機に不合理な「高点数」の選定基準を見直し、集団的個別指導や個別指導に連動する指導の仕組みを改めることが求められている。

別掲 7月2日付・厚労省保険局医療課医療指導監査室事務連絡より(抜粋)
(1)指定時、更新時及び保険医等集団指導…実施するが資料配布でも実施とみなす。
(2)集団的個別指導…中止する。
(3)個別指導、監査…実施する。ただし病院に対しては緊急を要する場合のみとし、実施する場合も病院外で行う。
(4)適時調査…中止する。ただし、緊急を要する場合は病院外で実施する。

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