2024度の指導~行政文書開示請求で指導に係る資料を入手

 協会では、6月に東海北陸厚生局に指導の対象選定に係る行政文書の開示請求を行い、7月下旬に資料が開示された。
 入手資料は、2024年度の指導対象医療機関を決定する選定委員会資料や、昨年度の指導実施件数と今年度の指導予定件数、診療科区分別の全医療機関の平均点数一覧表などである。今号では、集団的個別指導(集個)や高点数理由による個別指導に係る平均点数と、今年度の指導対象件数を紹介する。
 今年度の集個あるいは高点数理由の個別指導に係る平均点数は、表のとおりである。調整点数とは「主に院外処方を行っている診療所」と「主に院内処方の診療所」との平均点数の差である。この「調整点数」が個々の医療機関の平均点数に加えられ、高点数上位から順番がつけられる。
 集個は、医療機関の平均点数が基準点数(平均点数の1.2倍、病院は1.1倍)を超え、かつ上位8%に該当する医療機関が対象となる。ただし、前年・前々年度に集個または個別指導を受けている医療機関は除かれるため、例えば内科(除く透析/在宅外)や、精神・神経科、小児科などの診療科区分では、表中にある(A)×8%の件数よりも対象件数は少なくなっている。
 高点数個別指導については、従来の選定では、前々年度に集個の対象となり、前年度の平均点数が基準点数を超え、かつ上位4%に該当した医療機関が対象となる。ただし、2024年度は新型コロナの診療で高点数となる医療機関を配慮するとして、今年度の高点数個別指導に選定された医療機関のうち、2021年度の高点数理由の個別指導にも選定されていた医療機関に対して実施されるため、病院で8件、医科診療所で62件、歯科で62件と、通常よりも限定して実際される(計画件数参照)。
 協会では、診療科区分別のすべての医療機関の平均点数を上位から並べた一覧表を入手している。医療機関名は黒塗りで開示されていないが、個々の医療機関から厚生局に問い合わせると自院の平均点数がわかるため、この一覧表と突き合わせすると自院の位置がどのくらいかがわかる。
 なお、今年度の医科の集団的個別指導は、すでに対象医療機関に通知がされており、9月11日(水)・12日(木)に名古屋市西文化小劇場で開催される。

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