個別指導における主な指摘事項(1)

個別指導における主な指摘事項(1)

 2019年度の個別指導における主な指摘事項を、東海北陸厚生局より入手したので、愛知県保険医協会で抜粋したものを掲載する。日常診療における診療録などの記載内容について、今一度確認していただきたい。

【診療録】

・診療録は保険請求の根拠となるものなので、歯科医師は診療の都度、遅滞なく必要事項の記載を十分に行うこと。
・コンピューター等OA機器により診療録を作成する場合は、診療の都度、診療内容を確認し、責任の所在を明確にするため署名又は記名押印を行うこと。
・複数の保険医が従事する保険医療機関においては、責任の所在を明確にするため、診療日ごとに担当した保険医が署名又は記名押印を行うこと。
・診療録(様式第一号(二)の一)の記載について、部位、傷病名、開始年月日、終了年月日、転帰、主訴、口腔内所見及び受診者の住所に係る記載を的確に行うこと。
・診療録(様式第一号(二)の二)の記載について、症状、所見、処置内容、指導内容、画像診断所見、医学管理の内容、材料名診療方針及び点数の記入誤りの記載が不十分な例が認められたので適切に記載すること。
・「傷病名」欄に「P、C、Pul、Per」のみの記載が認められたので、診断した正確な傷病名を記載すること。
・診療録の記載方法及び記載内容について、次の例が認められたので適切に記載すること。
 1 診療行為の手順と異なる記載
 2 行間を空けた記載
 3 「療法・処置」欄の一行内に複数行の記載
 4 判読困難な記載
 5 欄外への記載
 6 鉛筆、消せるボールペンによる記載
 7 不適切な追記
 8 二本線ではなく、塗りつぶし、修正テープ、再印字及び重ね書きによる訂正(修正前の記載内容が判読不能)
 9 独自の略称の使用
 10 訂正した内容が不明な記載
・診療録は糊付け等飛散防止に努め、適切に管理及び保管すること。
・診療録の整備及び保管状況について、不備な例が認められたので改めること。
・歯冠修復及び欠損補綴について、保険外診療に移行した場合は、診療録に自費診療への移行等や当該部位に係る保険診療が完結している旨を明確に記載すること。

【歯科技工指示書・歯科衛生士業務記録】

・診療録と歯科技工指示書及び歯科技工納品書において、製作部位及び製作内容が一致しない例が認められたので保険医は十分に照合及び確認すること。
・歯科衛生士が行った業務について、歯科衛生士業務記録を作成していない例が認められたので改めること。
(つづく)

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