歯科の指導予定など明らかに ―協会の文書開示請求で―

 協会は東海北陸厚生局に対して、指導に係わる行政文書の開示請求を行った。開示された資料で得られた昨年度の指導実施件数や、今年度の指導予定件数などの情報について紹介する。

昨年度の個別指導(歯科)は62件

 2013年度の歯科医療機関に対する個別指導は、予定件数が歯科医療機関数の4%を機械的に当てはめた148件であったが、実施件数は62件で、2012年度より18件増えている(表1)。指導の結果は、「概ね妥当」3件、「経過観察」33件、「再指導」25件、「中断中」一件であった。「再指導」の件数は2012年度の7件から大幅に増え、「再指導」件数が突出した2011年度の29件に次ぐ件数となっており、実施年度によりバラツキが出ている(表2)
 その他の指導実施件数は、新規指定保険医療機関に対する個別指導が98件、2013年度から開始された指定更新時の集団指導が172件、平均点数が高い医療機関を対象に昨年10月に実施された集団的個別指導が277件などであった。

集団的個別指導の平均点数は1182点

 2014年度の指導実施計画については、個別指導の予定件数が指導大綱どおりに全歯科医療機関数(3704件)の4%を機械的に当てはめた148件、新規指定個別指導は94件となっている(表1)
 また集団的個別指導(集個)については、歯科の平均点数は1182点で、昨年度より10点下がっている(表3)。集個の対象は平均点数の1.2倍を超え、かつ上位8%(前年・前々年に個別指導または集個を受けた歯科医療機関を除く)に該当する歯科医療機関である。全歯科医療機関数の8%は296件となるが、今年度は基準点数(1418点)を超えた歯科医療機関は852件で、そのうち前年・前々年に個別指導または集個を受けていない282件が対象となっていることがわかった。言い換えると、平均点数の1.2倍を超える歯科医療機関は、3年間にすべて個別指導または集個の対象となったことになり、平均点数を意識した委縮診療がさらに進んでいると言える。なお、今年度の集個は7月17日に予定されている。
 

 

表3注釈
※平均点数算出の対象月などは明らかにされておらず、単純比較はできない。なお2013年度からは後期高齢者医療分が含まれている。
 

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