歯科診療報酬改定情報(2)

歯科診療報酬改定情報(2)

診療報酬改定は、実質マイナス改定に

 2014年度診療報酬改定の改定率が12月20日に決まり、4月の消費税増税に伴う医療機関の負担増に対する補填分を除いた通常改定分で、実質1.26%のマイナス改定となる。
 診療報酬本体は0.73%の引き上げとなったが、消費税の補填分(0.63%)を除くと本体は0.1%の引き上げ。一方、薬価・材料の改定で消費税補填分(0.73%)を除くと1.36%の引き下げとなるため、通常の改定分全体では実質1.26%の引き下げで決着した。
 歯科本体の改定率は、消費税補填分(0.87%)を除くとわずか0.12%で、金額では前回改定の10分の1以下の約30億円と厳しい改定となる。なお、医療費に占める技術料の割合が高い歯科は、医療費の配分比率が考慮され、「医科:歯科・調剤」の配分比率は、消費税補填分を除くと前回・前々回と同様「1:1.1:0.3」となっている。(12月21日)

中医協「うがい薬のみの処方は保険適用から除外」に異論

 12月25日に開かれた中医協では、診療側から今回の改定率に対する怒りと抗議の見解が表明された。
 また、田村厚労大臣と麻生財務大臣の折衝の中で合意された「うがい薬のみの処方を保険適用から除外する」との内容が厚労省から報告されたことに対し、診療側・支払側から異論が続出。中川委員(日医副会長)は、「公的医療保険給付範囲の縮小の突破口にもなり賛成できない」と反論。堀委員(日歯常務理事)は「抜歯や切開など出血を伴う処置があると、単独でうがい薬を処方することは少なくない」と、慎重な検討を求めた。また、支払側からも「中医協で提案するならデータを示して議論が必要。行政刷新会議が指摘したからというのでは、中医協らしくない」と不満が出され、森田中医協会長は「さらに検討したい」とした。(12月26日)

(歯科月間ニュースより)

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