支払基金が審査情報提供事例を追加
支払基金では審査上の取扱いについて、「審査情報提供事例」を公開しているが、8月26日付で抜歯手術と歯周外科手術について追加されたので、以下に紹介する。また公表された時期は古いが、薬理作用による適応外使用に関して、歯科に関係する事例もあわせて紹介する。
【抜歯手術】(平成25年8月26日)
原則として、「歯の脱臼」病名で抜歯手術の算定を認める。
○取り扱いを定めた理由
「歯の脱臼」病名での抜歯は臨床上あり得るものと考えられる。
【歯周外科手術】(平成25年8月26日)
原則として、歯内療法及び根面被覆処置を行って積極的に保存した残根に対する歯周外科手術の算定を認める。
○取り扱いを定めた理由
歯内療法及び根面被覆処置を行って積極的に保存した残根に対する歯周外科手術を実施することは、臨床上あり得るものと考えられる。
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【ミタゾラム】(平成21年9月15日)
(主な製品名:ドルミカム注射液、他後発品あり)
原則として、「ミタゾラム【注射薬】」を「歯科診療における静脈内鎮静」に対し処方した場合、当該使用事例を審査上認める。
○使用例において審査上認める根拠
薬理作用が同様と推定される。
○留意事項
日本歯科麻酔学会「静脈内鎮静法実施時における注意点について」を踏まえ、緊急時に対応できる体制を整えた上で、パルスオキシメーターや血圧計を用い、意識レベルや呼吸の状態等を継続的に観察しながら、実施されるべきであること。
【ジクリフェナクナトリウム】(平成23年9月26日)
(主な製品名:ボルタレン錠、他後発品あり)
【ナプロキセン】(平成23年9月26日)
(主な製品名:ナイキサン錠)
【ロキソプロフェンナトリウム水和物】(平成23年9月26日)
(主な製品名:ロキソニン錠、ロキソニン細粒、他後発品あり)
原則として、「顎関節症の関節痛」に対して処方した場合、当該使用事例を審査上認める。
○使用例において審査上認める根拠
薬理作用が同様と推定される。
○留意事項
消炎鎮痛剤による治療は、原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。
○その他の参考資料
顎関節症患者のための初期治療診療ガイドライン