支払基金審査情報提供事例(2022年9月15日号)

支払基金から「審査情報提供事例」が公開された。これは、審査における一般的な取扱いについて広く関係者に情報提供を行うとして、逐次公開されているもの。8月29日付で追加されたため、協会で編集して一部掲載する。なお、全文は支払基金ホームページに掲載されているため、そちらを参照されたい。

う蝕処置
○取扱い:原則として、「残根(C4)」病名で、う蝕処置の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:残根状態の歯に対して、軟化象牙質の除去や根管への細菌感染の進行を防止するために、う蝕処置を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。

暫間固定
○取扱い:原則として、「歯槽骨骨折」病名で、「I014 暫間固定 2 困難なもの」の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:外傷による歯槽骨骨折が生じた場合は、歯の動揺を起こすことから、この場合に暫間固定を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。

抜歯手術(難抜歯加算)
○取扱い:原則として、「半埋伏歯(HRT)」または「水平智歯(HET)」病名で、難抜歯加算の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:半埋伏歯病名または水平智歯病名であっても、抜歯手術を行う歯が歯根肥大、骨の癒着歯又は歯根彎曲等を生じている場合は、骨の開さく又は歯根分離等を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。

口腔内消炎手術 
○取扱い:原則として、第三大臼歯以外の歯に対する「J013 口腔内消炎手術 1 智歯周囲炎の歯肉弁切除等」の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:第三大臼歯以外であっても、歯冠周囲の被覆粘膜に炎症症状を呈する場合は、症状を軽減するために被覆粘膜を切開することが臨床上あり得るものと考えられる。

装着及び仮床試適
○取扱い:原則として、同日に、仮床試適及び装着の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:医療機関内で歯科技工を行う等、短時間で有床義歯の製作が可能な場合は、 仮床試適と同日に新製有床義歯の装着を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。

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