駐車許可証の申請方法(上)~申請要件について~

協会歯科部会は、歯科訪問診療等に使用する車両を「駐車禁止除外指定車標章」の対象とするとともに、駐車許可制度の改善・簡素化を求める運動をすすめている。昨年十一月には愛知県警との懇談を行った。この報道を受け、会員から駐車許可申請方法などについて問い合わせがあったため、愛知県警察が示す駐車許可証の申請要件について紹介する。

駐車許可要件
次のすべてに該当する場合に限り許可される。
〈駐車の用務〉
(1)公共交通機関等では、目的を達成することが著しく困難な用務
(2)五分以内の貨物の積卸し、その他駐車違反とならない方法によることが不可能な用務
(3)道路使用に該当する用務でないこと
※歯科訪問診療、訪問衛生指導、居宅療養管理指導は(1)~(3)を満たしており、用務として認められている。

〈駐車場所・時間〉
(4)駐車に係る用務の目的を達成するため必要な時間を超えないこと
(5)時間帯および場所が、駐車により交通に危険を生じさせたり、交通を著しく阻害しないこと
※バスレーン、歩道上、交差点、横断歩道などの法定の駐車禁止場所は許可されない。
(6)道路標識で駐車が禁止されている場所であること
※「駐停車禁止場所」は対象とならない。
(7)無余地・駐車方法違反(左側端に沿わない駐車)にならないこと

〈駐車可能な場所の有無〉
(8)次の範囲内に路外または路内駐車場および駐車禁止となっていない道路がない、または利用できないこと
・重量貨物または長大貨物の積おろしで用務先の直近に駐車する必要がある場合は用務先の直近
・それ以外の車両の場合は、用務先からおおむね百メートル以内
※愛知では、訪問診療用のポータブルユニット等は重量物とされていない。したがって百メートル以内にコインパーキングなどの有料駐車場がある場合は、許可されない。ただし、訪問の時間帯に常に満車であるなど当該駐車場が利用できない場合は許可される可能性がある。

申請書類(各二通)
・駐車許可申請書
※県警ホームページまたは、管轄警察署の窓口で入手する
・車検証(写)
・運転手の運転免許証(写)
・歯科医師免許証(写)
・従業員の資格証(写)
※歯科衛生士が訪問指導する場合
・駐車場所およびその周辺見取図(建物、施設名称および道路状況等が判別できるものであれば特別な様式はない)
・訪問先が複数ある場合は訪問先一覧表(患者氏名および住所を記載したもの)
・事業所または事業主以外の車両を使用する場合は、所有者と医療機関との賃貸借契約書(写)および誓約書
・居宅療養管理指導を用務とする場合は、事業者番号(保険医療機関番号)を確認できる書類
※WAMNETから検索しプリントアウトしたものでよい。

申請先
駐車許可を受けようとする道路を管轄する警察署の警察署長に申請する。窓口は交通課。
※訪問先が複数の警察署管轄になる場合は、それぞれの警察署に申請書を提出する必要がある。

その他留意事項
駐車許可は各警察署長権限であるため、警察署により取り扱いが異なる場合がある。
次回は、駐車許可申請書の記載方法について紹介する。

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