今回は、東海北陸厚生局から指導に関わる通知が届いた際、慌てないために、指導の種類などについて押さえておきたい。
指導の種類は①集団指導、②集団的個別指導、③個別指導の三種類がある。
【集団指導】
集団指導は東海北陸厚生局のホームページからeラーニングで行われる。6年に一度行われる保険医療機関指定更新時などに実施が求められる。
対象となった医療機関には個別に通知が届くので、記載されたIDとパスワードでログインをして受講する。聴講のみで指導後の「自主返還」など経済的な措置、行政上の措置はない。
【集団的個別指導】
集団的個別指導は、前年度のレセプト一枚あたりの平均点数(今年度の愛知県の場合1243点)の1.2倍(1491.6点)を超え、かつ上位8%の医療機関が対象に選定される。正当な理由がないにも関わらず欠席すると個別指導に移行するため注意が必要。
なお、今年度の集団的個別指導は、10月12日(木)に名古屋市公会堂で集合形式で開催され終了している。
通常、集団的個別指導実施後の翌年も高点数が継続した場合、翌々年度に個別指導へ移行する。ただし、2023年度においては「高点数理由」の個別指導は実施されない。
【個別指導】
個別指導には、大きく分けて新規の医療機関に向けた新規個別指導と、「情報提供」「高点数」などにより選定される個別指導がある。
新規個別指導は、概ね開業(新規指定を受けて)から1年後を目途に実施される。対象の医療機関には指導の1カ月前に通知が届き、指導対象となるカルテについては、指導日の1週間前に10人分が通知される。個別指導の場合、指導日の1週間前に20人分、前日に10人分の計30人分が対象となる。どちらの場合も事前に指定されたカルテ、X線フィルム、関係書類などを持参し、個別面談方式で閲覧され、指導を受ける。
指導は、厚生局の指導医療官、医療事務指導官などが行い、新規指導の指導時間は1時間、その他の個別指導は概ね2時間以内となっている。
指導結果は約1カ月後に通知され、「概ね妥当」「経過観察」「再指導」「要監査」のいずれかとなる。
近年、新規個別指導の結果が「再指導」となり通常の「個別指導」に移行する事案が増えており、本来の教育的見地からの指導が行われているとは言い難い。
実施通知がきたら
指導に関わる通知がきたら、協会事務局までご相談を。個別指導の場合には、面談形式の相談もできる。ご相談は歯科担当まで。(電話052-832-1349)