■医師の処方権を侵害し、国民皆保険制度の根幹を脅かす、後発医薬品と先発医薬品の差額一部患者負担の導入案に反対です
厚生労働省は11月9日に開かれた社会保障審議会医療保険部会で、後発医薬品のある先発医薬品(長期収載医薬品)を使用した場合に、現在の窓口負担とは別に、後発医薬品との差額分に患者負担を導入する案を提示しました。現行の選定療養制度を使えば法改正がなくても差額分を患者から徴収できるとしていますが、実質「医薬品の保険外し」につながり、国民皆保険制度の根幹にかかわる重大な問題です。愛知県保険医協会は、12月8日付で厚生労働省の提案に抗議声明を送付しました。
■後発医薬品不足の中での提案は言語道断/医師の処方権を尊重すべき
後発医薬品が不足し、長期収載品を使わざるを得ない現状もある中、後発医薬品の使用促進を強制し、患者負担増を求めるのは理不尽の極みです。厚生労働省は、必要な処方を判断する医師の裁量(処方権)を尊重し、長年にわたって安価で患者の治療に有効であった医薬品を安定的に供給するべきです。また、今回の患者負担増を求める直接的な理由は「創薬力強化」とされています。新薬開発のために患者負担を財源とするのは、道理がありません。
後発医薬品と先発医薬品の差額一部患者負担の導入案の撤回を求める医師・歯科医師緊急要請署名
■緊急の医師・歯科医師署名にご協力を
保険医協会は、「医師の処方権を侵害し、国民皆保険制度の根幹を脅かす後発医薬品と先発医薬品の差額一部患者負担の導入案に反対です」という医師・歯科医師要請署名に緊急に取り組みます。年内にも同案がとりまとめられるとの報道もあり、緊急で提出します。首相・厚労相・財務相・地元選出国会議員宛に連名で提出します。
署名欄
<連絡先>
この署名に関するお問い合わせは、愛知県保険医協会・医療改善運動係
〒466-8655 名古屋市昭和区妙見町19-2 TEL052-832-1346 FAX052-834-3512