2024年度の指導関連情報東海北陸厚生局が開示―指導結果の内訳、3年連続不開示(2024年9月15日)

協会は、今年度の指導などについて東海北陸厚生局に対して行政文書の開示請求を行い、資料を入手したので、以下に主な内容を紹介する。

「高点数」理由による個別指導は、今年度は実施される。2023年度に「高点数」に該当しており、2021年度にも「高点数」個別指導の対象として選定されていた歯科医療機関が対象となる(詳細は本紙6月5日号7面を参照)。
2023年度の実績と2024年度の予定については別表1のとおり。

選定理由別の実施件数の内訳不開示

2023年度の個別指導は、年度当初、45件(高点数理由によるものを除く)が選定されたが、年度途中で計画が変更され、選定件数が34件に変更されている。東海北陸厚生局は、その理由を「予算上の問題」と説明し、実施件数は33件となった。
昨年度は開示された選定理由別の実施件数が、今年度は医科・薬局も含め、いずれも開示されていない。不開示とした理由は、「公にすることで、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある」とされているが、前年度はすべて開示していることから、どのように「支障を及ぼす」のか理解不能である。

指導結果の内訳も不開示

また、歯科では今年度も、「概ね妥当」「経過観察」「再指導」などの結果件数が不開示とされた。結果件数の不開示は3年連続となる。
協会は、3年前に情報公開・個人情報保護審査会あてに不服申し立てをしたが、指導結果に「監査」がある場合は、該当の歯科医療機関が結果通知を受け取る前に察知し、「事前の妨害又は隠蔽工作」を行う恐れがあるため、結果の内訳を「不開示にするのが妥当」と答申された。このように歯科医療機関を信頼せず、あたかも不正を行うことを前提とした答申に対して、再度抗議の意見書を提出したが棄却された。
今回も監査となる歯科医療機関があるため、結果内訳が不開示とされた。
しかし、別の資料では全体で監査が2件あることが示され、歯科以外では監査が0件と示されていることから、歯科で2件の監査があることは明確である。監査の件数を明らかにすることで、どのように結果通知を受け取る前に察知し、「妨害又は隠蔽工作」を行うというのか、厚労省・厚生局ははっきりと回答すべきではないか。

2024年度の指導件数

2024年度の個別指導選定理由別の予定件数は別表1のとおり。「再指導」は21件と昨年の半数程度となっている。「その他」の2件はいずれも遡及指定前に指導を受け、結果が再指導となっている歯科医療機関となる。
平均点数と集団的個別指導・高点数理由による個別指導の対象件数は別表2のとおり。

◇ ◇ ◇
自院の平均点数については、東海北陸厚生局指導監査課に照会することができる。電話で保険医療機関名や保険医療機関コードなど必要な事項を告げると、折り返しの電話で回答がある。
個別指導や集団的個別指導などに関して、不安などがあれば協会に相談していただきたい。

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