保団連「歯科会員アンケート」のまとめ②

年代別・開設者別の比較から見えてくること

10月15日号に続き、保団連の「歯科会員アンケート」結果について紹介する。
今次診療報酬改定全般の評価については、「大変良かった」との回答があったのは30代のみだった。すべての年代で半数以上が「どちらでもない」と回答していることから、日常の診療に直結するような改定ではなかったと思われる(①)。

コロナ禍を受けた今後の見通しについては、開設者が個人の場合は31%が「見通し立たない」、「閉院も考えている」と回答した(②)。なお、グラフは省略したが、医療法人では「回復しており問題ない」が28%だった。

「見通し立たない」、「閉院も考えている」主な理由は、60代、70歳以上で「患者が戻ってこない」との回答が多い(③)。開設者を個人に限ると「後継者がいない」との回答が10%あった(④)。

経営改善のための対策では、すべての年代で診療報酬の引き上げを求める回答が最も多くなっていることから、現在の診療報酬が低いため正当に評価されていないと感じている人が多いことがわかる(⑤)。窓口負担の引き下げと合わせて、「保険でより良い歯科医療を求める請願署名」などで訴えていくことが求められる。(おわり)

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