個別指導における主な指摘事項⑥(2023年6月5日号)

2021年度の個別指導における主な指摘事項が、東海北陸厚生局のホームページに掲載された。愛知県保険医協会で抜粋・編集したものを掲載する。診療録などの記載内容について、今一度確認いただきたい。

【歯科口腔リハビリテーション料1「1 有床義歯の場合」】

  • 調整方法及び調整部位又は指導内容の要点を診療録に記載していない例が認められたので改めること。
  • 診療録に記載すべき内容(調整方法及び調整部位又は指導内容の要点)について、記載の不十分又は画一的に記載している例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

【う蝕処置】

  • 算定部位ごとに処置内容等を診療録に記載していない例が認められたので改めること。
  • 診療録に記載すべき内容(処置内容等)について、記載の不十分又は画一的に記載している例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

【咬合調整】

  • 歯冠形態の修正を行った際に、修正理由、修正箇所等を診療録に記載していない例が認められたので改めること。

【歯内療法】

  • 加圧根管充填処置について、次の不適切な例が認められたので改めること。
    ア 気密な根管充填を行っていない。
    イ 複数の根管を有する歯において、一部の根管で気密な根管充填を行っていない。
    ウ 根管充填後に歯科エックス線撮影により根管充填の状態を確認していない。
    エ 根管充填後に撮影した歯科用エックス線画像が根管充填の確認に利用できない。

【口腔内装置】

  • 顎関節症又は歯ぎしりに対して、口腔内装置を用いた治療を行っている場合における症状、所見等について、診療録への記載がない又は不十分な例が認められたので、個々の症状に応じて適切に記載すること。

【口腔内装置調整】

  • 調整の部位、方法等を診療録に記載していない又は不十分な例が認められたので改めること。

【歯冠修復物又は補綴物の除去】

  • 手術の所定点数に含まれ算定できない手術当日に行われる手術に伴う除去の費用を算定している例が認められたので改めること。
  • メタルコア又は支台築造用レジンを含むファイバーポストであって歯根の3分の1以上のポストを有するものに該当していない場合に、算定できない歯冠修復物又は補綴物の除去「3 著しく困難なもの」を算定している例が認められたので改めること。

【有床義歯床下粘膜調整処置】

  • 義歯の床裏装や再製に着手した日以降に、算定できない有床義歯床下粘膜調整処置を算定している例が認められたので改めること。

【機械的歯面清掃処置】

  • 歯科衛生士が機械的歯面清掃処置を行った場合に、当該歯科衛生士の氏名を診療録に記載していない例が認められたので改めること。

【フッ化物歯面塗布処置】

  • 初回の算定時に、病変部位の口腔内カラー写真を撮影していない例が認められたので改めること。

【抜歯手術】

  • 抜歯手術(難抜歯加算、埋伏歯)における症状、所見、手術内容、術後経過について、診療録に記載していない、又は記載が不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。
  • 歯根肥大、骨の癒着歯、歯根彎曲等に対して骨の開さく又は歯根分離術等を行っていない場合に難抜歯加算を算定している例が認められたので改めること。
  • 骨性の完全埋伏歯又は歯冠部が3分の2以上の骨性埋伏である水平埋伏智歯ではない場合に抜歯手術「4 埋伏歯」を算定している例が認められたので改めること。

【歯根嚢胞摘出手術】

  • 歯根嚢胞の大きさが歯冠大に満たないものに係る手術について、歯根嚢胞摘出手術「1 歯冠大のもの」として算定している例が認められたので改めること。

【口腔内消炎手術】

  • 診療録に記載すべき内容(手術部位、症状及び手術内容の要点)について、診療録に記載していない又は記載の不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

(つづく)

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