今回は前回に続き、か強診、歯科外来環の施設基準の主なポイントを協会事務局で編集して掲載する。
か強診の施設基準のポイント
(1)すでにか強診の届出を行っている歯科医療機関(※)については、2020年3月31日までは要件を満たしているとみなされる。ただし、それ以降も「か強診」を継続するためには、2020年3月31日までに届出を行う必要がある
(2)か強診の新たな要件として、基本診療料に係る院内感染対策の施設基準を届け出ていることが追加されている。すでにか強診の届出を行っている歯科医療機関であっても2018年9月30日までに院内感染対策の届出を行わなければ、10月1日以降の基本診療料は減算される
(3)か強診の要件である研修内容に、「歯科疾患の重症化予防に資する継続管理に関する研修(口腔機能の管理を含む)」が追加された。他に届け出ている施設基準の研修で「高齢者の心身の特性および緊急時対応等」を受講している場合は、追加された研修項目のみの受講で差しつかえない
(4)過去1年間の実績が問われる項目
ア)算定項目および施設基準
・SPT(1)とSPT(2)の合計が30回以上
・F局と初期う蝕加算の合計が10回以上
・「補管」および「院内感染対策に係る施設基準」を届け出ている
イ)歯科訪問診療
・歯科訪問診療1、歯科訪問診療2、歯援診1・2への歯科訪問診療の依頼の合計が5回以上
ウ)医科との連携
・情(1)と診療情報連携共有料(新設)の合計が5回以上
(5)(3)の研修を修了した歯科医師に求められる項目
※下記11項目のうち3項目以上を満たす必要がある
ア)算定実績 居宅療養管理指導費など4項目
イ)研修の受講 認知症研修など2項目
ウ)介護施設や自治体などへの協力等 学校医の就任など5項目
歯科外来環1(歯科診療所)の施設基準のポイント
(1)すでに外来環の届出を行っている歯科医療機関については、2018年9月30日までは、従来の外来環(初診時25点、再診時5点)を算定する
(2)外来環の新たな要件として、基本診療料に係る院内感染対策の施設基準を届け出ていることが追加されている。ただし、すでに外来環の届出を行っている歯科医療機関は、2018年9月30日までは院内感染対策の届出を済ませているものとみなされる
(3)2018年10月1日以降も外来環を算定する場合は、9月30日までに院内感染対策の施設基準を届け出るとともに、再度外来環の届出を行い、初診時23点、再診時3点を算定する。9月30日までに再度の届出を行わない場合、10月1日以降、外来環を算定することはできない
(4)すでに外来環の届出を行っている歯科医療機関は、2019年3月31日までの間、院内感染対策の施設基準に係る研修を修了しているとみなされる
(5)外来環の施設基準は、従来の要件から院内感染対策についてが省かれ、上記(2)が追加されている以外に変更はない。ただし、AEDについては「保有していることがわかる」ように院内掲示をしなければならない
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上表は略称を使用しています。また、すべての施設基準要件を記載しているものではありませんのでご注意ください。
※ 「『届出を行っている診療所』とは、(2018年)3月31日までに届出を受け付けたものをいい、…経過措置に該当するものであること」との事務通知が、厚労省から各厚生局宛てに発出された。