2024年7月8日

反核医師の会・愛知 42周年記念講演会

「Silent Fallout 乳歯が語る大陸汚染」上映と伊東監督の舞台挨拶

核戦争に反対する医師の会・愛知は、七月六日(土)午後、四十二周年の記念企画を行った。「放射線を浴びたX年後 Silent Fallout 乳歯が語る大陸汚染」(七十九分)の映画を上映し、その後、伊東英朗監督が舞台挨拶をした。医師・歯科医師、市民ら七十人が参加した。

映画は、一九五〇年~六〇年にアメリカ・ネバダ州で実施された核実験によるアメリカ大陸の放射能汚染を追ったドキュメンタリー。放射能汚染の実態を調べるために、女性たちが子どもたちの乳歯を集めて放射能汚染を証明し、その事実はケネディ大統領をも動かした。
上映後、伊東監督は、これから映画をアメリカで上映するツアーを行い、被曝の問題を自分事として捉えて、核兵器の問題を議論してほしいと話した。
過去に行った核実験は、今もなおアメリカ全土を汚染しており、人々の命と健康を引き換えに、アメリカは核兵器を持っている。伊東監督は、核抑止力によって国を守ると言うが、国とは国民のことで、命と健康を犠牲にしてまで核兵器とは一体何を守るものなのか教えてほしいと語気を強めた。 また、この映画のサブテーマである「女性の行動が世界を変える」ということについても話した。子どもの命と健康を大事にするシンプルな女性たちの視点はなにより重要で、今の時代に特に必要とされ、これが大きな希望だと話した。これ以上の放射能汚染を防ぎ、次世代の若者たちへつなげていくために、アクションを起こしてほしいと呼びかけた。

映画要旨
一九五〇年~六〇年代に米国ネバダ州で実施された核実験による米大陸の放射能汚染を追ったドキュメンタリー映画。放射能汚染の実態を調べるため、女性たちが始めた「乳歯プロジェクト」を中心に取材し、研究者や被ばく者ら三十人にインタビューを敢行。これまで多くのアメリカ人が知らなかった放射能汚染の現実を伝える。

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