より良い医療制度をめざす活動

【22.01.15】子ども医療費助成制度

子ども医療費助成制度

医療・福祉・介護などの拡充を求め、県内全市町村と懇談し要請する「愛知自治体キャラバン要請行動」が10月19日から実施された。本号から懇談等を通じて明らかになった特徴点を紹介する。

要請項目〜福祉医療制度について〜
○子どもの医療費無料制度を18歳年度末まで実施してください。また、入院時食事療養の標準負担額も助成対象としてください。

現在、愛知県の子ども医療費助成制度は、通院で「義務教育就学前」、入院で「中学校卒業」まで現物給付(窓口負担無料)となっている。しかし、近年「子どものいのちや健康を守れ」「子育て世帯への支援拡充を」という声が広がるなかで、愛知県内全ての市町村が県基準を拡大して制度を実施している。

18歳年度末までの助成が大幅に拡大
県内ほとんどの自治体が中学校卒業まで窓口負担を無料とする助成を行うなかで、対象年齢を十八歳年度末に拡大する動きが大きく前進している。
2020年10月以降に18歳年度末までの窓口負担無料を実施または実施予定の自治体は、通院で名古屋市、犬山市、東海市、岩倉市、愛西市、弥富市、豊山町、扶桑町、蟹江町の9市町。犬山市と愛西市は中学校卒業以降にあった一割の自己負担を撤廃し無料になった。
入院では、瀬戸市、西尾市、犬山市、知立市、尾張旭市、岩倉市、弥富市、豊山町、大口町、扶桑町、蟹江町の11市町が新たに窓口負担無料を実施または実施予定。なお、長久手市も18歳年度末までの対象年齢拡大を行ったが、中学校卒業後には所得制限が設けられたため、すべての子どもを対象とした制度にはなっていない。
18歳年度末まで窓口負担無料で所得制限を導入せずに助成を行っている自治体は通院で16市町村(県内市町村の30%)、入院では38市町村(同70%)と大幅に拡大している。子ども医療費助成制度の拡大はキャラバンでも長年要望しているほか、保険医協会でも毎年、各市町村に要望しており、運動の成果として高く評価したい。

中学生に自己負担は半田市のみ
通院について少なくとも中学校卒業まで窓口負担無料としている自治体は53市町村(同98%)。県内の自治体で中学生に自己負担があるのは半田市のみ(中学生以上は一割の自己負担あり)である。
半田市には一刻も早く中学生の自己負担を撤廃するよう強く求めたい。あわせて、急速に拡大している十八歳年度末までの助成をさらに進めることが重要だ。制度の拡充にあたっては、所得制限や一部負担などを導入させないことも留意したい。一部負担のあった犬山市と愛西市がその撤廃に踏み切ったことは運動の成果だ。所得制限のある津島市、長久手市、一部負担のある半田市にはその撤廃を引き続き求めていく。
なお、18歳年度末まで対象の自治体のうち、7市町村で中学校卒業後の就業者を助成対象外としている(別掲参照)。就業者のなかには、金銭的な事情などから進学を断念した例もあり、就業者であっても助成の対象にするよう求めたい。

県制度の拡大が求められる
懇談では、助成拡大を躊躇する自治体の声もある。この背景には、愛知県の制度拡充に対する消極的な姿勢がある。愛知県は2008年から10年以上通院で義務教育就学前まで、入院で中学校卒業までという基準に留まっている。2013年には、子ども医療費助成制度などの福祉医療制度に一部負担や所得制限を導入する検討をした経緯もあり、自治体が拡大を躊躇する要因となっている。県内の多くの自治体が18歳年度末までの助成に踏み出しているなかで、それを支えるためにも県制度の拡充は喫緊の課題である。
なお、子ども医療費助成制度については、本来、すべての子どもが受けられるように国の制度として行うべきものであることから、キャラバンでは、自治体に対して国へ制度の創設を求める意見書を提出することも要請している。

愛知県子ども医療費助成制度実施状況一覧(2021)

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