より良い医療制度をめざす活動

【21.03.05】介護保険

介護保険

要請項目〜安心できる介護保障について〜
○介護保険料・利用料について
・介護保険料を引き下げてください。また、保険料段階を多段階に設定し、低所得段階の倍率を低く抑え、応能負担を強めてください。とりわけ、第1段階・第2段階は免除してください。
・介護保険料の減免制度を実施・拡充してください。
・介護利用料の低所得者への減免制度を実施・拡充してください。
○基盤整備について
・特別養護老人ホームや小規模多機能施設等、福祉系サービスを大幅に増やし、待機者を早急に解消してください。
○障害者控除の認定について
・介護保険のすべての要介護認定者を障害者控除の対象としてください。
・すべての要介護認定者に「障害者控除対象者認定書」または「障害者控除対象者認定申請書」を自動的に個別送付してください。

介護保険料・利用料減免制度拡充を
介護保険(第7期)の愛知県の平均保険料(基準額月額)は5,526円で制度発足当初から増え続けている。保険料は住民税非課税でも払わなければならないことから、月5万円程度の年金で暮らす高齢者など低所得者にとって大きな負担となっている。
保険料の低所得者減免を実施している自治体は29市町村(県内自治体の54%)ある(表1)。しかし、多くの自治体は申請が必要で、対象も災害や失業などに限定していることから、制度があっても昨年度の実績がゼロというところも多い。その中で一宮市は第1・3段階(所得制限あり)を対象に申請を必要とせずに実施している。そのため昨年度実績も3,282件と突出している。
保険料が増え続けているなかで、低所得者対策として減免制度の意義は大きく、実施・対象拡大をさらにすすめることが大切である。また、制度を知らないために申請していない住民や、寝たきり等で申請が難しい住民もいることから、申請不要で自動的に減免する制度を求めていく。
さらに低所得者の中には、保険料は払うことができても利用料を払うことまではできないとの理由で介護保険サービスを利用できないという実態がある。
利用料について低所得者減免制度を設けているのは20市町(同37%)。江南市、武豊町では、住民税非課税世帯の訪問介護サービス利用料あるいは居宅サービス・施設サービス利用料の軽減を一般会計の繰入を行って実施している。
利用料の負担を理由に必要な介護保険サービスを受けることができない人をなくすため、全ての市町村で低所得者に対する利用料の減免制度を実施・拡充することが必要である。
 

特養待機者解消へ実態の把握が必要
特別養護老人ホームの待機者(要介護3以上)は2019年の11,149人から2020年は9,942人と減少している。しかし、自治体別に見ると待機者の解消が進んでいない自治体も見られることから解消を各自治体の介護保険事業計画に位置づけさせることが重要である。
また、要介護1・2の待機者数は、そもそも把握をしないとする自治体が1/3に及ぶため正確な数の把握が困難な状況にある。これは、入所基準が変更された2015年以降、要介護1・2の待機者数を把握しない自治体が多くなっているためである。要介護1・2の方でも「認知症」「独居」「居宅において日常生活を営むことが困難」などの場合は「特例入所」が認められる。待機者の把握をしなければ、特例入所の対象者の確認もできないことから、正確な実態把握をすべての自治体に求めたい。
待機者解消のために施設の早急な増設を求めるとともに、空床の原因である人手不足の解消のため、国に対して補助の増額を求める意見書を提出するよう全ての自治体に働きかけていく。

障害者控除認定さらにすすむ
障害者手帳の所持に関わらず、介護認定者を市町村長が税法上の障害者と認めれば障害者控除を受けることができる。実際、多くの市町村が要介護者を「障害者等に準ずる」とし、障害者控除の対象としている。
障害者控除認定書の発行枚数は、毎年増加を続け、2002年度3,768枚から2019年68,708枚へと飛躍的に前進している(表2)。
概ね要介護1以上に認定書を発行している自治体は、新たに新城市と設楽町が実施し43市町村(80%)へ広がった。また、介護認定者に自動的に認定書を送付している自治体は、津島市が増えて28市町村(52%)となり、県内の過半数の市町村が実施するようになった。
新たに認定書を受けとった人が、障害者控除で、税と保険料の負担が136,000円(住民税7.4万円、所得税4.3万円、介護保険料1.9万円)軽減される例が生まれている。
瀬戸市では、すべての介護認定者に認定書を送付した2014年の障害者控除額実績が、前年より9,170万円増加(2013年6億2,736万円→2014年7億1,906万円)したことに示されるように、市民の恩恵は計り知れない。自治体キャラバンの毎年の要請や地域住民の粘り強い働きかけ、自治体担当者の努力が生み出した貴重な成果だと言える。
未実施の市町村には、保険者が持つ介護認定者のデータを使い、市町村長の判断ですべての介護認定者を障害者控除の対象とし、自動的に認定書を送付するように求めたい。  

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