より良い医療制度をめざす活動

【21.01.25】任意予防接種・妊産婦健診・福祉医療

任意予防接種

要請項目〜予防接種について〜
○流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、子どもや障害者のインフルエンザワクチン、帯状疱疹ワクチン、定期接種から漏れた人に対する麻しん(はしか)の任意予防接種に助成制度を設けてください。

子どものインフルエンザ
子どものインフルエンザワクチンについては前回のキャラバン以降、豊橋市、刈谷市、稲沢市、豊明市、南知多町が新たに助成を開始し、県内で助成を実施している自治体は16市町村(県内自治体の30%)まで拡大した。自己負担無料で実施している自治体も南知多町が増え5市町村となった。
子どもや障害者の健康を守り、学級閉鎖や看病のため仕事を休まざるを得ない親の負担を減らすためにも、すべての自治体でインフルエンザワクチンの助成制度があることが望ましい。

おたふくかぜ
おたふくかぜワクチンについては、前回のキャラバン以降、犬山市と常滑市が新たに助成を開始し、県内で助成を実施している自治体は18市町村(県内自治体の33%)まで拡大した。おたふくかぜワクチンは、2回接種が望ましいとされている。豊橋市が助成回数を2回に拡大したほか、今年度から助成を始めた常滑市は助成回数を2回としている。県内で助成回数を2回としているのは4市村。より良い制度とするためにも二回接種の助成も検討するべきである。
おたふくかぜワクチンを巡っては、WHOが接種を勧告しているほか、日本耳鼻咽喉科学会も定期接種化を求めている。厚生労働省の予防接種・ワクチン分科会でも定期接種化の検討が行われていることから、国として早期に制度を創設することが求められる。
自治体キャラバン実行委員会では、国に対してムンプス難聴やその後遺症を防ぐためにも早急に定期接種化することを求めている。同時に市町村に対しては国の定期接種化を待つことなく助成制度の創設・拡充をすることを要望している。

帯状疱疹
帯状疱疹ワクチンについては、2020年3月から県内で初めて名古屋市が助成を開始した。
帯状疱疹は加齢に伴って増加する傾向にあり、特に50歳を境に発症率が急激に上昇し、70歳以上での発生頻度は1000人あたり10人以上となる。合併症や帯状疱疹後神経痛によって長期に渡って苦しむ患者が多いことからワクチンによる予防が重要である。
懇談の中では、自治体の担当者から名古屋市の状況なども見ながら助成を検討したいとの声もあり、引き続き助成制度の創設を要望していく。

麻しん
定期接種から漏れた人に対する麻しんワクチンについては、岡崎市が新たに助成を開始し、県内で助成を実施している自治体は五市となった。
麻しんと同様に流行している風しんは、国が定期接種の追加対策を実施しており、麻しんへの対応も求められる。自治体キャラバン実行委員会では、国に対して麻しんの定期接種化を求めるとともに、当面の緊急措置として自治体での助成制度創設を要望していく。
予防接種については、近年、ワクチンで防ぐことのできる疾患はワクチンで防ごうと各地で助成を求める声が広がり、小児用肺炎球菌ワクチンやヒブワクチン、ロタウイルスワクチンなどが定期接種化されるとともに、自治体での任意予防接種助成も拡大している。自治体キャラバンでは引き続き自治体に対して、任意予防接種の助成を訴えていく。  

妊産婦健診

要請項目〜健診・検診について〜
○産婦健診の助成対象回数を2回に拡充してください。
○妊産婦歯科健診への助成を妊婦・産婦共に実施してください。

産婦健診
産婦健診については、実施主体は市町村だが、健診費用は最大2回まで国が2分の1を負担する制度となっていることから2回の助成を自治体に求めている。
前回のキャラバン以降、岡崎市、春日井市、みよし市、大口町、飛島村が2回の助成を開始し、県内で2回の助成を実施している自治体は16市町村(県内自治体の30%)まで拡大した。
産婦のケアについては、各自治体で子育て世代包括支援センターや産後ケア事業などの整備も進められており、様々なアプローチでの施策が重要であることは言うまでもない。自治体キャラバンでは、産後うつの早期発見や産婦へのきめ細やかなフォローを行うために助成回数の拡充を訴えていく。

妊産婦歯科健診
妊産婦への歯科健診については、県内すべての自治体で妊産婦の期間中に少なくとも1回は助成が実施されている。また、妊婦・産婦それぞれの時期に助成制度がある自治体は22市町村(県内自治体の41%)となっている。
妊娠中は特に口腔内の環境が変化し、トラブルが起きやすい。一方で妊産婦が口腔内のチェックを受ける機会は少なく、本人や子どもの体調によって予定していても受診機会が失われることも多い。より多くの受診機会を確保するためにも妊婦・産婦それぞれの時期での助成が求められる。

福祉医療

要請項目〜福祉医療制度について〜
○精神障害者医療費助成の対象を、一般の病気にも広げてください。また、手帳1・2級を所持していない自立支援医療(精神通院)対象者を精神障害者医療費助成の対象としてください。
○妊産婦医療費助成制度を創設・拡充してください。

精神障害者医療
身体障害者、知的障害者は一般疾病も障害者医療の助成対象となっている。しかし、精神障害者は県が精神疾患による入・通院のみを助成対象としているため、各自治体が独自に対象を一般疾病に拡大してきた。
精神障害者手帳1・2級所持者に対し、入通院とも一般の病気も含む全疾患を助成対象としているのは前回キャラバン以降、新たに大治町が実施し、53市町村となった。未実施は高浜市のみとなっており、一刻も早い制度の実施を求めたい。

妊産婦医療
妊産婦医療費助成制度については、妊娠中には様々な合併症を発症するリスクが高まることから、日本産婦人科医会も制度の創設を要望している。
前回のキャラバン以降、東浦町(母子手帳交付月の初日から5カ月間)と設楽町(母子手帳交付月の初日から出産翌月末日まで)がそれぞれ全疾病を助成対象とした制度を創設した。これまで愛知県内では東海市が産婦人科での受診を対象とした助成制度を実施しているが、全疾病を対象とした制度はなく画期的な成果である。全国では岩手県、栃木県、茨城県、富山県が県として助成制度を実施しており、栃木県では母子手帳交付月の初日から出産翌月末日まで全疾病を対象として実施している。
制度については、国や県単位で行うことが重要である。しかし、妊産婦が安心して子どもを産み、育てられる環境の整備は喫緊の課題であることから、国や県での検討状況に関わらず各自治体で制度を創設することが求められる。

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