より良い医療制度をめざす活動

【21.01.15】子ども医療費助成制度

子ども医療費助成制度

>医療・福祉・介護などの拡充を求め、県内全市町村と懇談し要請する「愛知自治体キャラバン要請行動」が10月20日から実施された。本号から懇談を通じて明らかになった特徴点を紹介する。

要請項目〜福祉医療制度について〜
○子どもの医療費無料制度を18歳年度末まで現物給付(窓口無料)で実施してください。中学校卒業まで現物給付(窓口無料)で実施していない市は、早急に実施してください。また、入院時食事療養の標準負担額も助成対象としてください。

現在、子ども医療費助成制度の愛知県基準は、通院で「義務教育就学前」、入院で「中学校卒業」まで現物給付(窓口負担無料)となっている。しかし、近年「子どものいのちや健康を守れ」「子育て世帯への支援拡充を」という声が広がるなかで、愛知県内では全ての市町村が県基準より拡大して制度を実施している。

18歳年度末までの入院費助成が拡大
県内ほとんどの自治体が中学校卒業までの助成を行うなかで、対象年齢を18年度末までに拡大する動きが加速している。
今年度のキャラバンでは、入院の対象年齢拡大が急速に進んでいることが分かった。昨年度から、豊橋市・岡崎市・刈谷市・蒲郡市・小牧市・稲沢市・新城市・日進市・田原市・幸田町の10市町が18歳年度末まで対象年齢を拡大した。これで入院の助成を18歳年度末まで行っている自治体は24歳年度末まで助成している春日井市・豊田市・東海市を含めて28市町村となり、県内自治体の半数を超えた。
子どもの入院は件数としては多くないが、本人や家族の金銭的・心理的負担が非常に大きい。入院医療費の助成制度は金銭的な負担を軽減できることから実施している自治体では住民から喜ばれている。自治体キャラバン懇談の中で、実施を検討したいとした自治体もあることから更に拡充がすすむ可能性が高い。

中学生に自己負担は半田市のみ
通院について少なくとも中学校卒業まで窓口負担無料を拡大している自治体は53市町村(県内自治体の98.1%)。
県内の自治体で中学生に自己負担があるのは半田市(中学生以上は1割の自己負担)のみである。
一刻も早く県内全ての自治体で中学生までの通院医療費無料化を達成するとともに、広がりつつある18歳年度末までの助成を更にすすめることが求められる。また、18歳年度末までの制度拡充にあたっては、所得制限や一部負担などを導入させないことも重要だ。
なお、18歳年度末まで助成している自治体のうち、6市町村で中学卒業後の就業者を助成対象外としている。就業者のなかには、金銭的な事情などから進学を断念した例もあり、就業者であっても助成の対象とすることが重要だ。

県の消極的な姿勢が拡充の障害に
愛知県の子ども医療費助成制度は全国の中で進んだ制度と言われてきた。しかし、全国的に子ども医療費助成制度の拡充が進むなかで入院時食事療養費の助成が2市町に留まるなど他県と比べて必ずしも充実した制度とは言えない状況になってきている。静岡県では入院時食事療養費について七割を超える自治体で助成を行っている。
懇談のなかでは、18歳年度末までへの助成拡大を躊躇する自治体の声もある。この背景には、愛知県の制度拡充に対する消極的な姿勢がある。愛知県は2008年に対象拡大して以降、10年以上通院で義務教育就学前まで、入院で中学校卒業までという基準に留まっている。また、2013年には、子ども医療費助成制度などの福祉医療制度に、一部負担金や所得制限を導入する検討をした経緯もあり、自治体が拡大を躊躇する要因となっている。県内ほとんどの自治体で中学校卒業までの助成を行っているなかで、県制度の拡充は喫緊の課題である。
なお、子ども医療費助成制度については、本来、全ての子どもが受けられるように国の制度として行うべきものであることから、キャラバンでは、自治体に対して国へ制度の創設を求める意見書を提出することも要請している。

愛知県子ども医療費助成制度実施状況一覧

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