より良い医療制度をめざす活動

【20.02.25】介護保険

介護保険

要請項目〜安心できる介護保障について〜
○介護保険料・利用料について
・介護保険料の減免制度を実施・拡充してください。
・介護利用料の低所得者への減免制度を実施・拡充してください。
○基盤整備について
・特別養護老人ホームや小規模多機能施設等、福祉系サービスを大幅に増やし、待機者を早急に解消してください。
○障害者控除の認定について
・介護保険のすべての要介護認定者を障害者控除の対象としてください。
・すべての要介護認定者に「障害者控除対象者認定書」または「障害者控除対象者認定申請書」を自動的に個別送付してください。

介護保険料・利用料減免制度拡充を
介護保険の保険料は制度発足当初から増え続けている。2018年度から2020年度までの第7期の保険料(基準額)は、5526円で、前期と比較して335円増加している。保険料は住民税非課税でも払わなければならないことから、月5万円程度の年金で暮らす高齢者など低所得者にとって大きな負担となっている。
保険料の低所得者減免を実施している自治体は30市町村(県内自治体の56%)ある(表1)。しかし、多くの自治体は申請を必要としており、対象も災害や失業などに限定していることから、制度があっても昨年度の実績がゼロというところも多い。その中で一宮市は第一・三段階(所得制限あり)を対象に申請を必要とせずに実施している。そのため昨年度実績も3180件と突出している。
保険料が増え続けているなかで、低所得者への対策として減免制度の意義は大きく、実施・対象拡大をさらにすすめていくことが大切である。また、制度を知らないために申請を行っていない住民や、寝たきり等で申請することが難しい住民もいることから、申請不要で自動的に減免する制度を求めていく。
さらに低所得者の中には、保険料は払うことができても利用料を払うことまではできないとの理由で介護保険サービスを利用できないという実態がある。
利用料について低所得者減免制度を設けているのは20市町(同37%)。江南市、阿久比町、武豊町では、住民税非課税世帯の訪問介護サービス利用料あるいは居宅サービス・施設サービス利用料の軽減を一般会計の繰入を行って実施している(表2)。
利用料の負担を理由に必要な介護保険サービスを受けることができない人をなくすため、全ての市町村で低所得者に対する利用料の減免制度を実施・拡充することが必要である。
 

 

1万人を超える特養待機者
2015年に特養への入所基準が「原則要介護3以上」とされて以降、要介護3以上の待機者数は17277人(2015年)、14312人(2016年)、11707人(2017年)、11021人(2018年)、11149人(2019年)と減少傾向にある。減少の背景には、特養の入所基準が「原則要介護3以上」とされ、要介護1・2の住民が有料老人ホームやサ高住などの施設に移ったことがあると思われる。
また、要介護1・2の待機者数は、5843人(2016年)、3944人(2017年)、2548人(2018年)、2518人(2019年)と減少している。これは、入所基準が変更された2015年以降、要介護1・2の待機者数を把握しない自治体が多くある(2019年は18市町村)ことが大きく影響しており、入所希望者が減少したとは言い難い。要介護1・2の方でも「認知症」「独居」「居宅において日常生活を営むことが困難」などの場合は「特例入所」が認められる。待機者の把握をしなければ、特例入所の対象者であるかの確認もできないことから、正確な実態把握をすべての自治体に求めたい。
待機者解消のために施設の早急な増設を求めるとともに、空床の原因となっている人手不足の解消のために、国に対して補助の増額を求める意見書を提出するよう全ての自治体に働きかけていく。

障害者控除認定さらにすすむ
障害者手帳の所持に関わらず、市町村長が介護認定者を税法上の障害者と認めれば障害者控除を利用することができる。県内では多くの市町村が要介護者を「障害者等に準ずる」として障害者控除の対象としている。
県内の障害者控除認定書の発行枚数は2002年の3768枚から、2017年には60994枚、2018年には65572枚と飛躍的に増加している(表3)。これは自治体キャラバンで毎年粘り強く要請をしてきた成果である。
今回の懇談で要支援または要介護1以上に認定書を発行している自治体は前年から蟹江町が1町増えて41市町村(県内自治体の76%)となった。また、自動的に要介護認定者に認定書を送付している自治体もあま市と蟹江町の二市町増えて27市町村(同50%)となり、申請書を送付している9市町(同17%)と合わせて、合計36市町村(同67%)が認定書または申請書を個別に送付している。
認定書の自動送付を開始したあま市では、前年798枚だった認定書の発行枚数が2918枚に、蟹江町では前年60枚が1095枚と大幅に増加しており、要介護者を障害者控除の対象者として自動発行を行うことの効果の大きさがわかる。
一方で、「障害者認定と同レベル以上を認定する」という狭い範囲でしか認めない自治体や要介護認定者を対象にすることを拒む自治体もあることから、すべての要介護認定者を対象とするよう引き続き要請していく。  

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