より良い医療制度をめざす活動

【19.02.15】介護保険

介護保険

最終回は、介護保険について、特徴を見る。

要請項目〜〜安心できる介護保障について〜
○介護保険料・利用料について
 ・介護保険料の低所得者への減免制度を実施・拡充してください。
 ・介護利用料の低所得者への減免制度を実施・拡充してください。
○基盤整備について
 ・特別養護老人ホームや小規模多機能施設等、福祉系サービスを大幅に増やし、待機者を早急に解消してください。
○障害者控除の認定について
 ・介護保険のすべての要介護認定者を障害者控除の対象としてください。
 ・すべての要介護認定者に「障害者控除対象者認定書」または「障害者控除対象者認定申請書」を自動的に個別送付してください。

介護保険料・利用料
介護保険制度は、2018年度から2020年度の3年間の計画を定めた第七期介護保険事業計画が昨年4月に開始。保険料は介護保険制度発足から増え続け、第七期保険料(基準額)は5,526円と前期と比較し、335円(6.5%)増となった。このような中、低所得者に対する保険料の減免制度を求める声が、懇談の場でも相次いだ。
介護保険料の低所得者減免を実施している自治体は、東三河広域連合の実施により30市町村(56%)と過半数となった(表1)。しかし多くの市町村は申請を必要としており、また対象が災害や失業など狭いため、制度があっても実績がゼロという自治体も多い。その中で一宮市は第1・3段階(収入による制限あり)を対象に申請不要としている。そのため対象被保険者約2万4千人(第七期介護保険計画)のうち該当は3,086件と突出している。
制度があっても対象者に周知されていない、または制度を知っていても高齢や寝たきり等で申請することができない住民も多い。制度を利用する権利を侵すことがないよう、自治体には申請不要で該当者に自動減免するよう求めていく。
さらに低所得者を中心に、保険料は何とか払えても利用料を払うことができず介護保険サービスを受けることができない実態がある。そのような中、20市町(37%)が利用料の低所得者減免制度を設けている(表2)。
減免内容では碧南市、岩倉市、弥富市、武豊町、知多北部広域連合が訪問介護や居宅サービスだけでなく施設サービスの利用料も対象としている。また豊田市が高額介護サービス費、大口町がデイサービス食事代支援へ助成している。一方年間1,000件以上の助成実績があった豊橋市が2017度までで制度を廃止している。
必要な介護保険サービスを利用できるよう、全ての市町村で低所得者に対する利用料の減免制度を実施・拡充することを今後も訴えていく。
 

 

1万人を超す特養待機者
2015年に特養への入所基準が「原則要介護3以上」とされて以降、要介護3以上の待機者数は17,277人(2015年)、14,312人(2016年)、11,707人(2017年)と減少している。
減少の背景には、従前まで待機者に含まれていた要介護1・2の住民が有料老人ホームやサ高住など、他の施設へ移ったことが考えられる。これら施設は経済的負担が重く、要介護1・2であっても特養への入所希望は多い。要介護1・2でも特例的に入所できる要件があるので、積極的に受け入れることと一万人以上の待機者解消のため施設の増設が急がれる。
また空床の原因となっている人手不足を解消するため、国に補助の増額を求める意見書を提出するよう愛知県及び各市町村に働きかけていく。

障害者控除認定
障害者手帳を所持していなくても、市町村長が認めるなど、税法上の障害者(別掲)と認められれば、障害者控除を受けることができる。介護保険の要介護認定者も、「常時寝たきりの人」または「障害者等に準ずる」と考えることができ、「障害者控除対象者」とすることが妥当である。
県内の障害者控除認定書の発行枚数は2002年の3,765枚から2015年には5万枚を突破、2017年度には60,994枚と増加している。これは、毎年粘り強く要請してきた成果だといる。
今回の懇談で、新たに愛西市と飛島村が要介護者に認定書を自動送付することになった(表3)。両市村とも前年度比で2.6倍、1.4倍と大幅に発行枚数が増加した。
これにより、認定書または申請書を自動的に送付しているのは35市町村(64.8%)となった(尾張旭市と弥富市は両方送付)。制度の周知や申請漏れを防ぐためにも、少なくとも全市町村で申請書の自動送付が求められる。
認定書の発行条件を要支援2または要介護1以上としている市町村は40市町村(74%)と昨年と大きく変わっていない。市町によっては「障害者認定と同基準での認定」や、そもそも要介護者を対象とすること自体を頑なに拒む担当者もいるが、多くの市町村で対象としている現実を紹介しながら今後も粘り強く要介護認定者を対象とするよう要請していく。

別掲)税法上の障害者
|療障害者、精神障害者、身体障害者と認定された人
⊂鏤寝たきりの人
市町村長が身体障害者等に準ずると認めた人  

利用者負担増反対の運動へご協力を
昨年8月、それまでの2割負担対象者のうち約半数が3割負担へと引き上げられた。これにより愛知県内では約1万6千人(要介護被保険者の5.4%)が負担増となった。これ以外にも様々な負担増や保険外しが議論されており、今後とも改悪を許さない運動へのご理解、ご協力をお願いしたい。

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