より良い医療制度をめざす活動

【19.01.25】国民健康保険

国民健康保険

今回は、国民健康保険について、特徴を見る。

要請項目〜国保の改善について〜
○保険料(税)の引き上げを行わず、減免制度を拡充し、払える保険料(税)に引き下げてください。そのために一般会計からの法定外繰入額を増やしてください。
○資格証明書の発行は止めてください。保険料(税)を継続して分納している世帯には正規の保険証を交付してください。
○保険料(税)を払えきれない加入者の生活実態把握に努め、むやみに短期保険証の発行や差押えなどの制裁行政は行わないでください。滞納者への差押えについては法令を遵守し、滞納処分によって生活困窮に陥ることがないようにしてください。また、給与などの差押禁止額以上は差押えないでください。

保険料(税)の 動向
二〇一八年度から都道府県単位での財政運営を行う一方、各市町村では保険料賦課・徴収、資格管理、保健事業などを行う仕組みが本格化した。
今回の自治体キャラバンで、国の保険者支援などを活用した市町村の保険料(税)調定額の前年比増減を注目した(表1参照)。
医療分・後期高齢者支援分の合計を把握したが、県全体の平均では前年比一〇〇・四%と、やや増加した。一人あたり平均保険料では、減少した自治体は二十二で、増加した自治体が三十二であった。県が十一月二日の国保運営協議会で、医療分と支援分と介護分を含めた各市町村の賦課調定額の平均を一〇〇・九%と報告していることとも同じ傾向と判断できる。また、十二月末に県が発表した内容でも三十七市町村で保険料が引き上げとあり、同じ傾向であることが確認できる。
個別市町村の状況を見ると、対前年度比で最高は一一一%を超えた弥富市や、一〇八%(大府市)、一〇七%(大治町・美浜町)など高い伸び率の市町がある。しかしこれは、県の国保運営方針で、納付金(市町村が県に納付する分担金のようなもの)の調整も行い、保険料の激変緩和として一〇一・九五%までの伸びに抑えることを決めた内容からは大きく外れるもので、大いに問題がある。キャラバンの県との懇談で「県として定めた目安を市町村が確実に実行できるよう指導するべき」との要請に、県は「保険料が高い市町村が生じていることは承知している」とした上で、「加入者の負担が困難とならないよう引き続き助言はしていきたい」と述べている。
国は、保険料率を急激に引き上げて混乱が生じることのないような配慮を求めており、県も「保険料(税)の急激な変化がないように配慮」(県国保運営方針)としている。各市町村が一般会計独自繰り入れを継続・拡充する努力をしながら、保険料(税)の維持・軽減を図るよう地域での働きかけが重要となっている。
資格証明書交付
愛知県全体の資格証明書交付数は、二〇一八年六月時点の発行数は四千七百九十八枚と、二〇一七年と比べてわずかながら減少している(表1参照)。
しかし、名古屋市はその中にあって増加しており、全県の発行数の八三%を占めている(前年は八一%)。資格証明書は、受診の際に窓口で十割全額を支払う必要があり、保険料未納状態の経済的に苦しい患者にとって、医療受診の機会を遠ざけ、医療保険制度から排除をするようなものであり、発行をしない対応を強く求めたい。


 

滞納者への差押え
保険料滞納制裁の一環で、差押えも増加している。二〇一七年度実績で一万九千件近い差押えは、前年比千七百件以上(一・一倍)も増加した。滞納世帯数はやや減少しており、滞納世帯比率は一五%にも及ぶ(表2参照)。ここでも名古屋市の増加は著しく、二〇一六年実績から千件近くも増加した。債権回収を強める市の姿勢が顕著で、差押えによって会社が破産し生活保護に陥った業者の例などが十二月末の市会財政福祉委員会でも問題に上がっている。被保険者の生活再建を支援する姿勢への転換こそが求められる。


 

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