より良い医療制度をめざす活動

【18.05.25】子ども医療費助成制度

中学卒業が9割超 高校卒業まで助成拡大を求める

協会地域医療部は、二〇一八年四月一日時点での「子ども医療費助成制度」の実施状況を調査し、愛知県内五十四市町村すべてから回答を得た。その結果を報告する。

通院 中学卒業 9割超 県制度の拡大待ったなし
 前回の2017年のアンケートから医療費助成制度に変更があったのは、愛西市のみであった。実に9割を超える市町村が中学校卒業まで子ども医療費助成対象を拡大しており、愛西市も他市町村とあわせる格好で2018年8月から助成対象を小学校卒業から中学校卒業まで拡大する。しかし中学生は1割の窓口負担があり、2割を償還払いするという不十分なものとなっている。ただ一歩ずつではあるが、長年要望を続けている愛知自治体キャラバンの成果といえる。
 愛西市と同様に、中学校卒業までを助成対象としつつも、中学生に1割の窓口負担を残す自治体は、半田市、常滑市だ。窓口負担があることは受診抑制につながりかねない。子育て世帯の不安を取り除くためにも、県内どこでも安心して窓口負担なしで医療は受けられるべきである。
 県内の市町村の九割が通院で中学校卒業まで助成を行っている中、愛知県制度は「義務教育就学前」までとなっている。県内全市町村が県基準を超えて助成を拡大している今、県制度の拡大は急務である。

依然として残る所得制限
 北名古屋市では、助成対象を中学校卒業まで拡大しているものの、小学生以上は1割の窓口負担がある。市民税非課税世帯と「世帯の合計所得が192万円に子1人につき38万円を加算した額未満の世帯」についてのみ窓口負担無料で医療を受けられる。また津島市では高校卒業まで対象を拡大しているものの、市民税所得割が5万円以下の世帯という条件付きで、窓口負担が無料なのは小学3年生までだ。
 親の所得と関係なしに、どの子どもにも等しく医療は行き渡らなければいけない。

各自治体の動き
 県内全自治体が、中学校卒業まで窓口負担無料となるまで、残す所5自治体(半田市、津島市、常滑市、愛西市、北名古屋市)となったが、残る自治体でも助成対象拡大の動きが出始めている。津島市では、2018年4月に再選を果たした日比市長が、「中学生までの医療費無料化」を公約に掲げて当選した。市長は中学生までの医療費無料化は、「できる限り早く、遅くとも2019年度の当初予算に入れ込みたい」と話している。また、半田市では「第六次市総合計画(2011〜20年度)に基づく18〜20年度の予算編成の基本方針」で子ども医療費助成対象を高校卒業まで拡大するとしている。他にも愛知県市長会議から、「どの地域においても同様の水準の子ども医療が受けられるよう、国の責任で義務教育終了時まで全国一律の子ども医療費助成制度を創設する」要望書が国に提出されているなど、子ども医療費助成制度の対象拡大の動きは今後も広がっていくことが想定される。

高校卒業まで助成拡大を求める
 中学校卒業までを助成対象とする県内自治体が9割を超える中、高校卒業(18歳年度末)まで対象を拡大する市町村がある。東郷町、飛島村、南知多町、設楽町、東栄町、豊根村、犬山市(中学卒業後は一割の窓口負担あり)である。県内だけでなく、全国的にも高校卒業まで助成を拡大する流れがある。例えば、長野県では7割を超える市町村が助成対象を高校卒業までとしている。また、静岡県制度では、中学校卒業までの対象を2018年10月から高校卒業までとすることが決まった。今や高校卒業までを助成対象とすることが主流になってきている。愛知県でも、県制度を引き上げるとともに、各自治体には中学校卒業までの対象を高校卒業までへと対象拡大することを要望していく。

入院時食事療養費の助成を

 入院時食事療養費に対する助成制度についてもアンケートを行った。現在入院時食事療養費に対する助成制度があるのは、北名古屋市と東栄町のみである。北名古屋市では未就学児は入院時食事療養費の窓口負担が無料となっており、東栄町では高校卒業まで窓口負担が無料となっている。県内では2自治体だけが助成を行っているが、静岡県では全35市町中24市町が入院時食事療養費の助成制度を設けている。県内でも助成制度を創設していくよう求めていく。

子ども医療費助成制度の実施状況

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