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【18.04.15】第7期介護保険事業計画(介護保険料)

第7期介護保険事業計画(介護保険料)

愛知県内各市町村は、2018年度までに第7期高齢者福祉計画(市町村により名称は異なる)を策定した。これは老人福祉法による「老人福祉計画」及び介護保険法による「介護保険事業計画」を一体化したもので、計画期間は2018年度から2020年度までの3年間となる(愛知県は第7期愛知県高齢者健康福祉計画を策定)。
各市町村が策定する介護保険事業計画では、地域包括ケアの具体的な取り組みの推進を目的に、今後3年間の介護保険サービスや在宅医療提供体制の整備、認知症高齢者支援対策などを規定。また、介護保険サービスの種類や利用者数の推計、保険料基準額や保険料率も算定されている。
愛知県計画によると、県内の要介護者等の推計は、2018年度309,521人から2020年度には約2万人増加し329,655人に、2025年度には更に約5万人増加し379,228人になるとしている。また高齢化率は2017年度24.6%から、2025年には26.5%になると推計されている(表1参照)。  

介護保険料アンケートを実施
今回の計画策定に関し、協会地域医療部では、県内全市町村に第7期介護保険事業計画の介護保険料基準額及び保険料段階数のアンケートを実施、全市町村から回答を得た。
第6期計画から保険料を引き上げた自治体は40市町村(74.1%)、据え置きは9市町(16.7%)、引き下げは5市町(9.2%)であった(表4参照)。
保険料基準額が5千円を超えた自治体は前期計画で21市町村(38.9%)だったが、今回35市町村(64.8%)と過半数となり、県平均でも5,526円となった。
最も保険料が高額となったのは名古屋市で6,391円、前期から497円(8.4%増)の引き上げとなった。一方最も低かったのはみよし市の4,040円(前期から据え置き)と、名古屋市との差は2,351円となった。
上昇幅では弥富市が780円増の5,540円(前期比116.4%)と最も高く、逆に東栄町は1,075円減の4,825円(前期比81.8%)であった。
東栄町を含む東三河8市町村(豊橋市・豊川市・蒲郡市・田原市・新城市・東栄町・設楽町・豊根村)は、介護保険者を統合し東三河広域連合として第7期事業計画を作成した。計画の中で広域連合として5,500円の保険料基準額を設定したが、今期は各市町村で独自の保険料を設定することができる。そのため各市町村では準備基金を崩し独自保険料を設定。結果、蒲郡市や設楽町、東栄町では保険料が引き下げられた。三年後の次期計画では、広域連合管内で統一保険料が設定される予定となっている。
連携の動きでは、尾三地区の4市1町(日進市・みよし市・豊明市・長久手市・東郷町)は自治体間連携の協定を結び、今年度から介護保険事業の指定・指導監督事務を共同で実施する。ただし、介護保険事業計画については従来通り各市町村で策定している。
介護保険料の負担は従来から住民の暮らしに重くのしかかっているが、これ以上の負担は限界と言われている5千円を超える額を多くの市町村が設定したことで、年金生活に頼る高齢者の生活をますます破壊しかねない。「保険あって介護なし」と言われる介護保険だが、住民が安心して払える保険料と利用できるサービスにするために、国に対しては更なる公費投入と市町村に対しては基金の取り崩しによる繰入により保険料の引き下げ、保険料減免及び利用料減免制度の実施・拡充を求めていく。

進む多段階化
保険料の上昇に伴い、多くの市町村が今期計画で保険料の多段階化を進めた(表2参照)。前期より段階数を増やした市町村は23市町村(42.6%)で、最大となる17段階が津島市と高浜市、最少となる10段階が6市町(江南市・稲沢市・清須市・北名古屋市・みよし市・豊山町)であった。
所得段階のうち最も低い第一段階を国基準より低く設定しているのは、基準となる第5段階の0.3倍に設定しているのが弥富市、0.35倍が岡崎市、津島市、刈谷市、尾張旭市、みよし市。今期0.4倍以下に設定しているのは、13市町(24.1%)となった。  

また最高段階について、基準となる第5段階の2.65倍に設定しているのが岡崎市、2.6倍が長久手市、2.5倍が名古屋市、刈谷市、安城市、西尾市、日進市、2.35倍が瀬戸市。2倍以上に設定している市町村数は前期から13市町村増加し36市町村(66.7%)となり、全体の3分の2を占める結果となった(表3参照)。  

毎年秋に実施している愛知自治体キャラバンでも、所得水準に応じたきめ細かい保険料設定を求めており、今回多くの市町村が段階数を拡大したことは、我々の要求が一定実現したと言える。今後もより一層の拡大を求めていく。  

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